日本語のシリーズ
嫌われる勇気 シリーズ(勇気の二部作)
The Courage to Be Disliked / The Courage to Be Happy
文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/14
「勇気の二部作」は、哲学者の岸見一郎とライターの古賀史健が、心理学者アルフレッド・アドラーの考え方を、哲人と青年の対話という形で描いた2冊です。2013年12月にダイヤモンド社から出た『嫌われる勇気』がロングセラーになり、2016年2月に続編の『幸せになる勇気』が「二部作の完結編」として刊行されました。どちらも専門書の解説ではなく、青年が哲人の書斎を訪ね、反発しながら問答を重ねていく対話劇として読めます。
1冊目の『嫌われる勇気』では、劣等感をかかえ、人間関係に疲れた青年が、「人は変われる、誰もがいますぐ幸福になれる」と語る哲人を論破しようと五つの夜にわたって議論します。人は過去の原因ではなく、いまの目的に沿って行動を選んでいるという見方、他者の課題と自分の課題を分ける「課題の分離」、ほめるのでも叱るのでもない横の関係からの「勇気づけ」など、アドラー心理学の考え方がひととおり示されます。
2冊目の『幸せになる勇気』は、その3年後の物語です。アドラーの考えに感化されて教師になった青年が、教育の現場ではアドラーは通用しない、捨てるべきではないかという苦悩を抱えて、ふたたび哲人を訪ねます。話は教育から始まり、仕事や組織、そして愛と自立へと広がっていきます。出版社は、1冊目を理論の「地図」、2冊目を実践の「羅針盤」と位置づけています。
1冊目を読んで「理屈はわかるけれど、実際の人間関係でどうすればいいのか」と感じた人にとって、その引っかかりを青年が代わりにぶつけてくれるのが2冊目です。2冊をあわせて読むと、アドラーの考え方が、頭で納得する段階から毎日の暮らしで試してみる段階へと進んでいく流れが見えてきます。
読む順番のコツ
必ず『嫌われる勇気』から読んでください。『幸せになる勇気』は、1冊目で青年が受けとった考え方を前提に、それを実践してつまずいたところから始まるので、続編から入ると青年の苛立ちの理由がつかめません。1冊目を読み終えてすぐに続けて読むのもよいですが、課題の分離などを職場や家庭で少し試してみて、うまくいかない場面にぶつかってから2冊目を開くと、青年の問いが自分の問いとして読めます。
こんな子に
人の顔色をうかがって疲れてしまう人、他人の評価に振り回されがちな人に。2冊目は教育の場面から話が始まるので、子育て中の親や、部下・後輩を育てる立場の人には特に響きます。対話形式で読みやすく、ふだんビジネス書や心理学の本を読まない人の入口にも向いています。
読む順番
刊行順。2冊で完結
- 1

- 2
幸せになる勇気
2016年。3年後、教師になった青年が再び哲人を訪ね、教育・仕事・愛と自立を語り合う完結編(当サイトでは未紹介)
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