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サピエンス全史 シリーズ(ハラリの3部作)

Sapiens / Homo Deus / 21 Lessons for the 21st Century

作:ユヴァル・ノア・ハラリ

文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/14

イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリは、『サピエンス全史』『ホモ・デウス』『21 Lessons』の3冊で、人類の過去・未来・現在をそれぞれ描きました。日本ではいずれも柴田裕之の訳で河出書房新社から出ており、単行本は2016年、2018年、2019年に刊行され、いまは3冊とも河出文庫でも読めます。続きものの物語ではありませんが、前の本で示した見方を土台に次の本が書かれているので、「ハラリの3部作」としてまとめて読まれることの多い3冊です。

出発点の『サピエンス全史』は、かつて何種類もいた人類のうち、なぜ私たちホモ・サピエンスだけが生き残り、地球を支配するようになったのかを問う人類史です。神話や国家、貨幣のように、多くの人が信じることで成り立つ「虚構」を共有できたからこそ、見知らぬ大勢が協力できた、というのが中心の見方です。農業革命から近代科学と資本主義までをたどり、文明は人間を幸せにしたのかという問いで締めくくられます。

2冊目の『ホモ・デウス』は、その視線を未来へ向けます。飢餓や疫病、戦争をある程度まで抑えこめるようになった人類は、次に不死や幸福、神のような力を求めるのではないか。そして、人間の欲求や感覚を価値の中心に置いてきた近代の「人間至上主義」は、膨大なデータとアルゴリズムが人間自身よりも人間をよく知る時代に、どう揺らいでいくのか。前作の終わりで投げかけた問いを、正面から掘り下げた本です。

3冊目の『21 Lessons』は、過去と未来のあいだにある「いま」を扱います。AIと雇用、自由、移民、テロ、フェイクニュース、教育、そして瞑想まで、21のテーマを1章ずつ論じる構成で、前の2冊で示された人類史の見取り図を、目の前のニュースや自分の生き方に引き寄せて考えるための本になっています。

なお、1冊目の『サピエンス全史』は、当サイトでは日本語版と英語の原書 Sapiens: A Brief History of Humankind の両方を紹介しています。ハラリの英語は一般読者向けで読みやすいので、日本語で全体をつかんだあと、気に入った章を原書で読み直すのもおすすめです。

読む順番のコツ

刊行順に『サピエンス全史』→『ホモ・デウス』→『21 Lessons』と読むのがいちばん話がつながります。とくに『ホモ・デウス』は、『サピエンス全史』で示した「虚構による協力」や科学革命の見方を前提に進むので、1冊目を先に読んでおくと理解しやすくなります。一方で『21 Lessons』は章ごとに独立したテーマを扱っているので、時事問題への関心から入りたい人は、ここから読みはじめて気になった章だけ拾い読みしてもかまいません。どれも分厚いので、1冊読み終えるごとに少し間をあけてもよいでしょう。

こんな子に

世界史や人類の歩みを、年号の暗記ではなく大きな流れとしてつかみたい人に。AIやデータが社会をどう変えていくのかを、技術の解説ではなく歴史の長い視野から考えたい人、骨太なノンフィクションを時間をかけて読み通したい人に向いています。

読む順番

日本語版の単行本の刊行順。3冊で人類の過去・未来・現在をそれぞれ扱う

  1. 1
    『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』の表紙
    サピエンス全史

    2016年(文庫は上下巻)。認知革命から科学革命まで、人類の過去をたどる。英語の原書 Sapiens も当サイトで紹介

    歴史5時間〜
    あらすじを読む →
  2. 2

    ホモ・デウス

    2018年(上下巻)。不死・幸福・神のような力を求めはじめる人類と、データが人間をしのぐ未来(当サイトでは未紹介)

  3. 3

    21 Lessons

    2019年。AI・雇用・自由・フェイクニュース・瞑想など、いまを考える21のテーマ(当サイトでは未紹介)

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