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『利己的な遺伝子 40周年記念版』の表紙
科学5時間〜本格

利己的な遺伝子 40周年記念版

著:リチャード・ドーキンス訳:日高敏隆・岸由二・羽田節子・垂水雄二

読了時間の目安 推定
約9時間約330,000字(5時間〜)
難しさ
本格専門用語や長い論証がある
ページ数
581ページ
出版社
紀伊國屋書店1980年
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文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/14

どんな本?(結論は伏せて)

親が子を守り、働きバチが巣のために命を投げ出す。こうした行動は「種のため」と説明されがちですが、本当にそうなのでしょうか。イギリスの進化生物学者ドーキンスは、進化を生物の個体や種ではなく、遺伝子の立場から見直すことを提案します。

「利己的」というのは遺伝子に心があるという意味ではなく、自らのコピーを増やす性質をもつものが残っていく、という見方をたとえた言葉です。本書はこの視点から、攻撃、家族、親子の対立、オスとメスの駆け引き、助け合いといった動物の行動を次々と読み解いていきます。1976年の初版以来、議論を呼び続けてきた古典です。

こんな人に

人や動物はなぜ争い、なぜ助け合うのかを、根本の仕組みから考えたい人に。進化論の名前は知っていても中身をよく知らない人、「ミーム」という言葉の出どころが気になる人、長い論証をじっくり追う読書を楽しみたい人に向きます。

要点

  • 自然選択は種や集団のためではなく、遺伝子が残る方向に働く。生物は遺伝子が自らを運ぶためにつくった「生存機械」だ、という見方が本書の土台です。
  • 「利己的」は道徳的な意味ではなく、自分のコピーを増やす性質をもつものが残るという比喩。血縁者への手助けのような利他的な行動も、この見方から説明されます。
  • 争いの戦略が一定の割合で落ち着く「進化的に安定な戦略」や、親子・オスとメスの利害のずれなど、ゲーム理論の考え方で動物の行動を読み解きます。
  • 文化の中で複製される情報の単位として「ミーム」を提案し、人間は利己的な自己複製子の言いなりにならずにすむ存在だと論じます。

読んだあとに考えたいこと

  1. 自分の「やさしさ」や「助け合い」は、どこまでが計算で、どこからがそれを超えたものだと思うか。
  2. 職場や社会で、すぐに得をしなくても協力し合うことが結局うまくいくのはどんな場面だろうか。
  3. 自分の考え方や口ぐせのうち、誰かからコピーされて広がってきた「ミーム」はどれだろうか。

読むときのコツ

本文に加えて大量の補注がある厚い本ですが、補注は後回しにして本文だけ読み進めて大丈夫です。第1〜3章の考え方をつかめば、あとの章は動物の行動の具体例が中心で読みやすくなります。生物学の前提知識は要りませんが、論証は長めです。「利己的」という言葉を道徳の意味で受けとらないのがコツです。

次に読むなら

体の大きさから動物の生き方を考える本川達雄『ゾウの時間 ネズミの時間』は、同じ生物学でも肩の力を抜いて読める一冊です。ドーキンスの考えをさらに深めたい人には、本書の最終章の発想を本格的に展開した『延長された表現型』(紀伊國屋書店)がステップアップ先になります。

読んだ人の感想

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あらすじ・要約などの文章は AI(Claude)が書いたもので、内容や主張、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。読了時間・難しさもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。