文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/15
どんな本?(結論は伏せて)
上司との関係は、相性や運の問題としてあきらめるしかないのでしょうか。本書は、部下の側から上司との対話を組み立てていく「ボスマネジメント」を、キャリアを自分で選ぶための実務スキルとして紹介する本です。
著者は人材サービス会社で長くキャリア開発や管理職研修に携わってきた人事コンサルタント。英語圏で「マネージング・アップ」と呼ばれる考え方を下敷きに、自分の状態の見える化から、面談の段取り、上司の側の心得まで順に進みます。媚びるのでも我慢するのでもない上司との付き合い方とは何か、自分の職場に置きかえて読みたくなる一冊です。
こんな人に
上司に言いたいことを飲み込んでしまう人、意見を言っても通らないと感じている人、評価や配置に納得できないまま働いている人に。不満はないけれど何となく今の働き方を続けている人にも。部下との面談がうまくいかないと悩むマネジャーが、部下の側の見え方を知る本としても使えます。
要点
- ボスマネジメントは上司を操ることでも媚びることでもなく、目的と期待をすり合わせて互いに得をする関係をつくる、キャリアのための実務スキルだと位置づける。
- 報告・連絡・相談だけでは本人と上司の認識のズレは埋まらない。希望や困りごと、挑戦したいことを自分から率直に伝える対話が要る。
- やりたいこと(WILL)・やるべきこと(MUST)・できること(CAN)の重なりを見える化すると、上司とのギャップの正体がつかみやすくなる。
- 面談は段取りを決めて準備し、上司が動きたくなる筋書きで伝える。上司の側にも、部下が本音を言える場をつくる責任がある。
ここから先は、本の結論と主な主張まで書いています。読む前に中身を確かめたい人や、読み終えて振り返りたい人向けです。
著者はまず、終身雇用を前提にできない時代には働く人が自分でキャリアを選ぶ必要があり、その鍵を握るのが上司との対話だと位置づけます。評価や仕事の割り振り、異動、成長の機会を左右するのは上司であり、黙っていても望む環境はやってこないからです。ボスマネジメントは上司を操ることではなく、目的と期待をすり合わせて互いに得をする関係をつくることで、自分・上司・組織・周囲の四者に価値があると説きます。
次に、報告・連絡・相談だけでは本人と上司の認識のズレは埋まらないとして、希望や困りごとを率直に伝える4つ目の対話を勧めます。面談で「特に困っていません」と答え続けた結果、昇進の意欲がないと受け取られてしまう例のように、言葉にしないギャップは放っておくと誤解に育ちます。
そのズレを見える化する道具が、やりたいこと(WILL)・やるべきこと(MUST)・できること(CAN)の三つの円です。ズレを確かめたうえで、できることを伸ばし、社内の評価だけでなく市場での評価も意識するよう促します。
後半は実践編で、肯定的なやりとりを否定的なやりとりより多く積んで信頼をつくること、心構えと対話の技術、怒りの扱い方、面談の進め方を段階に分けて準備すること、上司が動きたくなる筋書きを用意することを扱います。最終章では上司の側に向けて、部下が本音を言える場をどうつくるかを説きます。
読んだあとに考えたいこと
- 上司は、自分がこれから何をしたいと思っているかを知っているだろうか。
- 自分のWILL・MUST・CANは、いまどのくらい重なっているだろうか。
- 次の面談で「特にありません」と言わずに伝えたいことは何だろうか。
読むときのコツ
第1・2章はボスマネジメントが必要な理由の説明なので、すでに納得している人は第3章のWILL/MUST/CANから読んでもかまいません。第4章は次の面談の前に読み返す使い方が向いています。上司の立場の人は第5章から読むのも一案です。
次に読むなら
働く場所や会社が変わっても通用する力を考えたいなら、尾原和啓『どこでも誰とでも働ける』へ。上司との対話の先に転職という選択肢も見えてきたら、北野唯我『転職の思考法』で自分の市場価値を確かめるのもよいでしょう。
運営者の書評
この本は、運営者(山野 健太)が読んで個人ブログに書評を書いています。上の要約・要点はブックリンカー編集部が別に書いたものです。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら
あらすじ・要約などの文章は AI(Claude)が書いたもので、内容や主張、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。読了時間・難しさもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





