FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 読了時間の目安 推定
- 約5時間約175,000字(〜5時間)
- 難しさ
- 入門前提知識なしで読める
- ページ数
- 397ページ
- 出版社
- 日経BP2019年1月
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文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/14
どんな本?(結論は伏せて)
世界の貧困や人口、教育、病気について、私たちはどれくらい正しく知っているのか。本書はまず、世界の現状についての三択クイズから始まります。結果は意外なもので、専門家や高学歴の人でも、でたらめに選んだ場合より正解が少ないことが多いのです。
著者は、スウェーデンの医師で公衆衛生の研究者ハンス・ロスリング。息子オーラとその妻アンナとともに、なぜ人は世界を実際より悪く、ドラマチックに見てしまうのかを、豊富なデータと、アフリカなどでの自身の体験を交えて解き明かしていきます。
こんな人に
ニュースを見るたびに世界は悪くなっていると感じて疲れてしまう人に。会議や企画でデータを扱う機会が多いビジネスパーソン、子どもに世界のことを伝えたい親や教師、統計の考え方を身近な例から学びたい人にもすすめられます。
要点
- 人が世界を誤解するのは知識不足より、ドラマチックに見てしまう「本能」のせい。本書はそれを分断・ネガティブ・直線など10のくせに整理します。
- 「先進国と途上国」という二分法をやめ、所得で四つのレベルに分けて見ると、大多数の人が中間にいる現実が見えてきます。
- 世界には悪いことがまだ多いが、同時に良くなってもいる。「悪い」と「良くなっている」を両立させて考えるのが大事だと説きます。
- 数字は一つだけで判断せず、比べる・割る・時間の流れで見る。章ごとに、本能に流されないための具体的な手がかりが示されます。
ここから先は、本の結論と主な主張まで書いています。読む前に中身を確かめたい人や、読み終えて振り返りたい人向けです。
冒頭のクイズで多くの人が間違えるのは、知識が足りないからではなく、世界の見え方をゆがめる思いこみのくせがあるからだ、と著者は考えます。本書はそのくせを「10の本能」として一章ずつ取りあげます。
世界を「先進国と途上国」に二分してしまう分断本能、世界は悪くなる一方だと感じるネガティブ本能、グラフはまっすぐ伸び続けると思う直線本能、こわいものを過大に見積もる恐怖本能、一つの数字だけで大きさを判断する過大視本能、ひとつの例を全体に当てはめるパターン化本能、国や文化は変わらないと考える宿命本能、一つの原因や解決策にとびつく単純化本能、悪者を探して終わりにする犯人捜し本能、今すぐ決めなければと思いこむ焦り本能です。
たとえば分断本能に対しては、世界を所得で四つのレベルに分けて見る方法を示し、いまや人類の大多数は極端な貧困と豊かさの中間にいることを伝えます。各章の終わりには、その本能に気づいて落ち着くための具体的な手がかりがまとめられています。
結論として著者は、世界にはまだ多くの問題があることを認めつつも、「悪い」と「良くなっている」は両立すると説きます。最後の章では、教育や仕事、ニュースとの付き合い方の中でこの習慣をどう生かすかが語られます。なおハンスは2017年に亡くなり、本書はその翌年に原書が刊行されました。
読んだあとに考えたいこと
- 最近こわいと感じたニュースは、実際の数字で見るとどのくらいの大きさだっただろうか。
- 職場で「〜だから仕方ない」と決めつけていることのうち、データで確かめていないものはないだろうか。
- 誰かを悪者にして話を終わらせたくなったとき、その裏にある仕組みは何だろうか。
読むときのコツ
グラフや図が多く、数字が苦手でも直感的に追えます。まず冒頭のクイズに自分で答えてから読み進めると、各章の「思いこみ」が自分ごとになります。章ごとに独立しているので、気になる本能の章から読んでも大丈夫です。翻訳は平易で読みやすいです。
次に読むなら
人の判断がなぜゆがむのかを心理学から深掘りするなら、ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』がステップアップ先になります。人類の長い歴史の流れの中で「いま」を位置づけたいなら、ハラリ『サピエンス全史』もあわせて読むと、世界の見え方がさらに広がります。
読んだ人の感想
読みこみ中…
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あらすじ・要約などの文章は AI(Claude)が書いたもので、内容や主張、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。読了時間・難しさもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。
