文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/09/29
どんなお話?(ネタバレなし)
ニュージーランドの寄宿学校に通う8歳から14歳の少年たち14人と、船の見習い水夫の少年1人。夏休みの航海に出るはずだったスルギ号は、大人たちが乗りこむ前の夜、なぜか岸につないでいた綱が解け、少年たちだけを乗せて大海原へ流されてしまいます。
嵐の海をさまよったすえ、船がたどりついたのは、地図にも見あたらない無人の島でした。助けが来るあてもないなか、少年たちは自分たちの力だけで生きのびる道を探しはじめます。国籍も性格もちがう15人の、二年間にわたる冒険の物語です。
こんな子におすすめ
無人島で生きのびるサバイバルの話が好きな子、キャンプや秘密基地づくりにわくわくする子に。少年たちが自分たちで規則を決め、リーダーを選び、けんかをしながらも一つのチームになっていく過程は、学級やクラブ活動にもつながる読みどころです。古典の冒険小説を初めて読む子にも。
読みどころ
- 洞穴の住まいづくりや、狩り、漁、保存食づくりなど、少年たちの工夫がくわしく描かれます。何もない島で暮らしを組みたてていくようすは、読んでいるだけでわくわくします。
- 選挙で大統領を選び、規則を決める少年たちの「小さな国」。意見の対立や仲間割れもふくめて、みんなで暮らすことのむずかしさと大切さがよく見えてきます。
- リーダーの座をめぐって対立していたブリアンとドノバンの関係の変化。国籍や性格のちがいをこえて認めあうまでの過程が、物語の大きな柱になっています。
- 年少の子どもたちの面倒をみる年長組、料理を担当する見習い水夫のモコ、発明の得意な仲間など、15人それぞれに役割があります。自分ならどの役を引きうけるかを考えながら読むのも楽しいです。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
少年たちは島を探検し、洞穴を見つけて住まいにします。そこには、かつてこの島に流れついたフランス人が残した遺骨と地図がありました。島はチェアマン島と名づけられ、少年たちは年長のゴードンを大統領に選んで、狩りや漁、勉強の時間まで決めた規則正しい共同生活を送ります。
しかし、行動力のあるフランス人のブリアンと、負けずぎらいなイギリス人のドノバンは何かと対立し、次の大統領にブリアンが選ばれると、ドノバンは仲間を連れて洞穴を出ていってしまいます。一方、ブリアンの弟ジャックは、ずっと何かに苦しんでいました。スルギ号の綱を解いてしまったのは、いたずらをしたジャックだったのです。ジャックは罪をつぐなうため、危険な役目をすすんで引きうけます。
やがて島に、反乱を起こした悪漢たちの一味が上陸してきます。少年たちは、一味から逃げてきた航海士のエバンズたちと力をあわせて戦い、その危機のなかでブリアンとドノバンは互いに命を救いあって、固い友情で結ばれます。悪漢たちを打ち倒した少年たちは、ボートで島をはなれ、通りかかった汽船に救われて、二年ぶりに家族のもとへ帰るのでした。
読んだあとに話したいこと
- 無人島に一つだけ持っていけるとしたら、何を持っていく?
- ブリアンとドノバン、リーダーにふさわしいのはどちらだと思う?
- ジャックが秘密を打ち明けたとき、みんなはどう感じたかな。
おうちの方へ
1888年に書かれた冒険小説の古典で、原題は『二年間の休暇』。新潮文庫の波多野完治訳は古い訳なので、言いまわしがやや硬めです。後半は悪漢たちとの銃撃戦になり、人が撃たれたり命を落としたりする場面があります。ひとり読みは小学5年生〜中学生が目安。児童向けの読みやすい訳もあります。
次に読むなら
ひとりきりで荒野を生きのびる少年を描いた『ひとりぼっちの不時着』(Hatchet)は、同じサバイバルものでも、仲間のいない孤独との戦いが中心です。子どもたちだけの共同生活と大人との対決という点では、中学生が廃工場に立てこもる『ぼくらの七日間戦争』が現代版のような楽しさ。仲間と約束を守りぬく物語なら『走れメロス』もどうぞ。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





