文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/03
どんなお話?(ネタバレなし)
むかし、三びきのやぎがいました。名前はどれも「がらがらどん」。大きいやぎ、中くらいのやぎ、小さいやぎの三びきは、山の草場で太ろうと、山へのぼっていくところです。
ところが、山へ行く道には谷川があり、橋をわたらなければなりません。その橋の下には、目は皿のように大きく、鼻は火かき棒のように長い、気味の悪いトロルが住んでいました。
まず橋をわたりはじめたのは、いちばん小さいやぎ。かた、こと、かた、こと。「だれだ、おれの橋をわたるのは」とトロルがどなります。小さいやぎは、はたしてどうやってこの橋をわたるのでしょうか。ノルウェーに伝わる昔話を、力強い絵で描いた一冊です。
こんな子におすすめ
少しこわいお話にどきどきしたい3〜6歳の子に。トロルは本当に気味が悪く描かれていますが、小さいやぎが機転で切りぬけ、最後は大きいやぎが正面から勝つという筋立てなので、こわさと痛快さの両方を味わえます。「同じことが三回くり返される」昔話の形に慣れる最初の一冊としても。劇ごっこが好きな子なら、役を決めて演じると大もりあがりです。
読みどころ
- 三びきのやぎが橋をわたる足音は、「かた、こと」「がた、ごと」と、大きさに合わせて音が変わります。耳で聞くだけで、だれがわたっているかがわかるしかけです。
- マーシャ・ブラウンの絵は、荒々しい線と暗い色づかいでトロルの不気味さを描く一方、山の草場は明るく広々としていて、読み終わりの安心感につながっています。
- 小さいやぎと中くらいのやぎは「もっと大きいのが来る」と言って逃げのびます。弱い者が知恵で切りぬけ、強い者が力で決着をつける。昔話らしい役わりが一冊にそろっています。
- 瀬田貞二の訳は声に出して心地よく、トロルの名乗りや、最後の「チョキン、パチン、ストン」まで、ことばの響きそのものが楽しめます。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
小さいやぎはトロルに食べられそうになりますが、「ぼくは小さいから、あとから来るもっと大きいやぎを待ったほうがいい」と言って、橋をわたらせてもらいます。
次に来た中くらいのやぎも、同じように「次に来るやぎはもっと大きい」と言って、無事に通りぬけます。
最後にやってきたのが、大きいやぎのがらがらどん。がたん、ごとん、と橋がきしむほどの重さです。トロルが「ひとのみにしてやる」とおどすと、大きいやぎは少しもひるまず、自分には二本の槍のような角と、二つの石のようなひづめがあると言い返し、トロルにとびかかります。角で突き、ひづめでふみつけ、トロルをこなごなにして谷川へ投げこんでしまいました。
そして三びきのやぎは山の草場へ行き、太って太って、もう歩けないほどになりました。まだ太っているなら、きっと今もそこにいるでしょう、と語り手が結び、「チョキン、パチン、ストン。はなしはおしまい」ということばで幕を閉じます。
トロルがこなごなにされる場面は文章ではっきり語られますが、絵は水しぶきと大きいやぎの勢いが中心で、残酷さよりも痛快さが前に出ています。
読んだあとに話したいこと
- 小さいやぎは、どうしてトロルに食べられなかったのかな。
- 三びきのなかで、あなたはどのやぎになってみたい?
- トロルの絵を見て、どんな感じがした?
おうちの方へ
原作はノルウェーの民話集(アスビョルンセンとモー)。1965年から読みつがれ、幼稚園の劇でも定番です。トロルの声は低く、三びきの足音「かたこと」「がたごと」は大きさを変えて読み分けると、子どもが身を乗り出します。トロルの絵と対決の場面は迫力があるので、こわがりの子は4歳ごろからがおすすめ。こわいけれど、勝つのはやぎなので安心して読めます。
次に読むなら
くり返しの昔話をもう一冊なら、おじいさんから順に引っぱる人が増えていく『おおきなかぶ』が、こわくない入口としてぴったりです。こわい相手に知恵で立ち向かう話が好きになったら、森でおそろしい怪物を作りあげてしまうねずみの『The Gruffalo』、怪物たちの王さまになる『Where the Wild Things Are』といった英語の絵本も、同じ年ごろに楽しめます。日本の絵本で冒険の入口なら『おしいれのぼうけん』へ。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





