文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/03
どんなお話?(ネタバレなし)
森に住むくまの子ウーフは、毎日ふしぎでいっぱいです。さかなにはどうして舌がないの? ぼくの体はなにでできているの? 「いざというとき」って、どんなとき?
お父さんやお母さんに聞いたり、きつねのツネタやうさぎのミミちゃんと言い合いになったり、自分の体で確かめてみたり。ウーフは答えを急がずに、どんどん考えます。
「ウーフはおしっこでできてるか??」をはじめ、九つの短いおはなしが入った幼年童話の名作。小学校の教科書でもおなじみの一冊です。
こんな子におすすめ
「なんで?」「どうして?」が止まらない年長〜小学2年生に。ウーフの疑問は、大人が聞いてもはっとするものばかりで、親子で考えるのにちょうどいい大きさです。ツネタのような理屈っぽい友だちとぶつかって、うまく言い返せずにもやもやしている子にも、ウーフの考え方が味方になってくれます。
読みどころ
- 「ぼくは、ぼくでできてるんだ」という、ウーフがたどりつく答え。おしっこの話から始まったとは思えないほどまっすぐな言葉で、長く教科書に採られてきた理由がわかります。
- きつねのツネタの意地悪な問いかけは、じつは物語のいちばん深いところを突いています。ちょうちょの死を悲しむなら、食べたさかなは? という問いは、大人も答えに詰まります。
- 井上洋介の描く、つりズボンをはいたウーフ。丸い体と小さな目が、考えこんでいるときの子どもの顔そのもので、新装版でも絵の味わいがそのまま楽しめます。
- どのおはなしも、お父さんやお母さんが正解を押しつけません。ウーフが自分で見つける、あるいは見つからないまま終わる、その余白がこの本の心地よさです。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
最初の「さかなにはなぜしたがない」で、ウーフは川のこいと話し、さかなにはまぶたも舌もないと知って、自分がくまでよかったと思います。「ウーフはおしっこでできてるか??」では、ツネタに「おまえはおしっこでできてる」とからかわれたウーフが、自分の体はなにでできているのか悩み、お母さんとやりとりするうちに「ぼくは、ぼくでできてるんだ」とたどりつきます。
「いざというときってどんなとき?」では、お母さんが言う「いざというとき」の意味をたしかめようとして、虫がたかる毛皮が自分を守っていることに気づきます。きつつきのゲラが登場する二つのおはなしでは、ゲラにとっての宝物がおくさんやひなであることを知り、「宝がふえると忙しくなるんだな」と納得します。「ちょうちょだけになぜなくの」では、うっかりちょうちょを死なせてしまって泣くウーフに、ツネタが「じゃあ食べたさかなのことはどうして泣かないの」と問いかけ、答えのない問いが残ります。
「おっことさないものなんだ?」では、なくさないものだけを持てと言う虫の言葉から、自分がもう大事なものをちゃんと持っていると知り、ミミちゃんに「好き」を言ってみる「???」では、言葉が思うように伝わらないむずかしさを味わいます。最後の「くま一ぴきぶんはねずみ百ぴきぶんか」では、日照りの夏に小さな動物と自分をくらべてしまうウーフに、お父さんが「くまはくま一ぴき分で、だれかの何ぴき分でもない」と教えてくれます。
読んだあとに話したいこと
- あなたはなにでできてると思う? ウーフの答えをどう思った?
- ちょうちょのことは泣いたのに、さかなのことは泣かないのはどうしてだろう?
- あなたの「おっことさないもの」って、なんだろう?
おうちの方へ
一話が十数ページなので、読み聞かせなら4歳ごろから1日1話ずつ、ひとり読みは小学1・2年生から。ウーフの「なぜ?」に、大人がすぐ答えを言わず、いっしょに考える時間を取るのがこの本の読み方です。『こんにちはウーフ』『ウーフとツネタとミミちゃんと』の全3巻が新装版でそろいます。
次に読むなら
続きは『こんにちはウーフ』『ウーフとツネタとミミちゃんと』へ。動物の子どもが主人公の短編集では、かえるとがまの友情を描く『ふたりはともだち』が、同じく一話ずつ味わえます。「なぜ?」を考える読書を広げたいなら、ねこの一生を描いた絵本『100万回生きたねこ』を親子で読むと、ウーフの問いが別の形で返ってきます。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





