文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/04
どんなお話?(ネタバレなし)
ちゅーりっぷほいくえんのばらぐみに通う、4歳のしげるは、元気いっぱいのきかん坊。先生に注意されても、おかまいなし。けんかもするし、言いつけも守りません。
そんなしげるの毎日には、ふしぎなことがつぎつぎ起こります。積み木で作った船で海へ出てくじらをつかまえに行ったり、山からくまの子が園にやってきたり、おおかみに食べられそうになったり。
そして最後に、なんでも「いやだ」と言うしげるが連れていかれたのは、「いやいやえん」という、いやなことは何もしなくていい保育園でした。七つのおはなしが入った、日本の幼年童話を代表する一冊です。
こんな子におすすめ
「いや!」が口ぐせになってきた3〜6歳の子と、その保護者に。しげるは反省しないし、おはなしも説教しません。だからこそ子どもは安心して笑え、最後の「いやいやえん」で、何でもいやと言える場所が本当に楽しいかを自分で考えます。保育園や幼稚園に通いはじめた子が、園の生活を物語で追体験できる本でもあります。
読みどころ
- 積み木の船が海へ出て、くまの子が転園してくる。日常と空想のあいだに線がなく、保育園の一日の中で、当たり前のようにふしぎが起こります。
- おおかみの話は、こわいはずの相手が、しげるの汚さに負けてしまうという逆転の笑い。手を洗わない子に効くかどうかはともかく、親子で大笑いできます。
- 最後の「いやいやえん」は、自由とわがままのちがいを、理屈ではなく「赤いクレヨンが使えない」という具体的な困りごとで伝えます。
- 大村百合子の絵は、しげるのふてくされた顔や、くじらの大きさを、少ない線でくっきり描いています。文字の多いページでも、絵が読む手がかりになります。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
「ちゅーりっぷほいくえん」で園としげるが紹介され、保育園の決まりをまるで守らないしげると先生のやりとりで始まります。「くじらとり」では、子どもたちが積み木で作った船が本物の海に出て、ばらぐみはくじらをつかまえて帰ってきます。「ちこちゃん」では、しかられたしげるが「ちこちゃんが先にやった」と言いわけしたとたん、服も行動もちこちゃんとそっくりになってしまい、ほとほと困ります。
「やまのこぐちゃん」では、山から来た転園生がくまの子で、はじめはみんなこわがりますが、しだいに仲良くなります。「おおかみ」では、しげるを食べようとしたおおかみが、あまりに汚いので洗ってから食べようとし、準備にばたばたしているうちにさんざんな目にあいます。「山のぼり」では、先生の言いつけを無視して行ってはいけない黒い山に入ったしげるが、道に迷って損をします。
最後の「いやいやえん」で、何でも「いやだ」と言うしげるは、いやいやえんに連れていかれます。そこは何をしてもしなくてもいい代わりに、おやつも、大好きな消防自動車を描くための赤いクレヨンも、思うようにならない場所でした。しげるはちゅーりっぷほいくえんに帰ることを選び、おはなしは終わります。
読んだあとに話したいこと
- いやいやえんは、楽しそう? 一日いてみたい?
- しげるのしたことで、「それはやりすぎ」と思ったのはどれ?
- 積み木の船で海に出られるなら、何をつかまえに行きたい?
おうちの方へ
読み聞かせなら3〜4歳から、1日1話ずつ。ひとり読みは小学1・2年生から。しげるの「いやだ」に自分を重ねる子が多いので、しかるための本にせず、いっしょに笑ってください。『ぐりとぐら』と同じ作者・画家コンビで、絵本からの橋わたしにぴったりの一冊です。
次に読むなら
同じ中川李枝子・大村百合子の絵本『ぐりとぐら』は、この本より前に、あるいは並行して楽しめます。保育園・幼稚園が舞台のおはなしなら『おしいれのぼうけん』『ロボット・カミイ』が年齢も雰囲気も近く、集団の中の子どもを描く名作としてセットで読まれてきました。ひとり読みに進んだら、くまの子の疑問を追う『くまの子ウーフ』へ。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





