文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/09/28
どんなお話?(ネタバレなし)
小学6年生の悟は、授業をぬけ出したときに、一匹の黒ネコを助けます。ネコは人間のことばで「ダレカ」と名のり、お礼に願いをかなえると言って、悟を見知らぬ世界へ連れていってしまいました。
もとの世界へ戻るには、ダレカとのかくれんぼに勝たなければなりません。ダレカは「この世界でいちばんたしかなもの」の姿になって、どこかにかくれているというのです。しかもそこは、子どもたちが竜におびえながら暮らす世界。現実ではたった二分間のあいだに、長い長い冒険がはじまります。
こんな子におすすめ
ゲームやファンタジーの冒険ものが好きで、「自分があの世界に行ったら」と空想するのが得意な子に。クラスの仲間との関係がちょっとぎくしゃくしている高学年の子には、力を合わせることの意味を考えるきっかけになります。250ページを超えますが、謎を追う展開なので長さを感じにくい一冊です。
読みどころ
- 現実の世界では二分間しかたっていない、という枠組みがユニーク。長い冒険のあいだも、いつ元の世界へ戻れるのかという問いが物語をひっぱり続けます。
- ダレカは「この世界でいちばんたしかなもの」に姿を変えている、というかくれんぼのルールが物語の軸。冒険の途中で出会うものすべてを「これがダレカかもしれない」と疑いながら読めます。
- 異世界の子どもたちのなかに、現実のクラスメイトによく似た子がいるという設定があり、学校の人間関係が冒険のなかに影を落とします。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
悟がたどりついたのは、子どもたちだけが暮らす村でした。村の子どもたちの中から選ばれた者は竜のもとへ送られ、知恵と力の勝負をいどまなければなりません。負ければ竜に年月をうばわれ、老人にされてしまうのです。悟は、現実のクラスメイトによく似た少女かおりたちとともに、その勝負にのぞむことになります。
道中、悟は選ばれた者だけが手にできるという剣を手に入れ、これで竜を倒せると考えます。ところがその剣は、子どもたちに力で戦えばいいと思いこませるための、見かけだおしのものでした。悟たちは仲間の子どもたちと力をあわせ、剣ではなく知恵を使った勝負で、ついに竜を打ち負かします。
けれど竜を倒しても、ダレカは見つかりません。かおりや仲間、さまざまなものを疑ったすえに、悟は、何もかもがあやふやに思えるこの世界で、いちばんたしかなのは自分自身なのだと気づきます。そう悟ったとたん、悟はもとの学校に戻っていました。あれほど長い冒険は、現実の世界ではほんの二分間のできごとだったのです。
読んだあとに話したいこと
- 自分がダレカだったら、この世界の何に姿を変えてかくれる?
- 「いちばんたしかなもの」と聞いて、最初に何を思いうかべた?
- 悟は冒険のあいだに、仲間についてどんなことに気づいたと思う?
- 現実のたった二分間に長い冒険があったとしたら、どんな気持ちで教室に戻ると思う?
おうちの方へ
現実の二分間と異世界の長い時間が重なる、日本の児童ファンタジーの定番です。ひとり読みは小学4年生くらいから。竜との対決に緊張する場面はありますが、残酷な描写はほとんどありません。「いちばんたしかなものは何だろう?」と、読みながら一緒に考えると楽しめます。
次に読むなら
同じ岡田淳の作品なら、森に住むふしぎな住人たちの暮らしを描く『こそあどの森の物語』シリーズへ。ふしぎな世界に迷いこむ日本の児童文学として『霧のむこうのふしぎな町』とも読みくらべたくなります。中学生前後になったら、鏡の向こうの城に集められた子どもたちの物語『かがみの孤城』が、同じく「現実と異世界のつながり」を描いた次の一歩になります。
読んだ人の感想
読みこみ中…
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あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





