夏休みの読書感想文におすすめの本|学年別に選べる9冊
選・文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/09/28
読書感想文で子どもの手が止まってしまうのは、たいてい「書くことが見つからない」ときです。筋を追って楽しむだけの本より、主人公の迷いや選択に自分を重ねられる本、読み終えたあとに「なぜだろう」が残る本のほうが、感想文の材料は自然に集まります。この特集では、そうした書くためのとっかかりがはっきりある本を、学年の低い順に並べました。
学年は、各本のページに載せている目安(内容の対象年齢)にそろえています。短い読みものから長編まで分量には幅があるので、夏休みの残り日数と、子どもがふだん読むペースに合わせて選んでください。長い本は、前半を読み聞かせにして、後半をひとりで読むといった分け方をしてもかまいません。
コメントでは、その本のどこに注目すると書きやすいか、どんなテーマで書けそうかを中心にまとめました。題材選びに迷ったときの手がかりにしてください。
小1・2年生のはじめての感想文に。5つの短いお話のなかから、いちばん好きな1話を選んで書くと、長さに迷わずにすみます。国語の教科書でおなじみの「おてがみ」なら、手紙を待つ時間がしあわせに変わっていくところを、自分が待ちどおしかった経験とくらべて書けます。「なくしたボタン」でどんどん機嫌が悪くなるがまくんに、自分を重ねて書きだすのもよいでしょう。
あらすじ・対象の目安を見る小1〜3年生向け。エルマーが旅に持っていくガムや輪ゴム、歯ブラシが、島のどこで役に立つのかを追っていくと、感想文の骨組みがそのままできあがります。「自分なら何を持っていくか」「どの使い方にいちばん驚いたか」は、低学年でも答えやすい問いです。力ではなく知恵でピンチを切りぬける主人公なので、「強くなくても勇気は出せる」という気づきにもつながります。
あらすじ・対象の目安を見る小2〜4年生向け。表題作の「白いぼうし」は4年生の国語教科書に長く載っているお話で、一冊通して読むと、運転手の松井さんとほかのお客さんとの出会いもくらべられます。はっきりした事件より余韻が残る短編が多いので、「このあとどうなったと思うか」「においや色の描写で好きなところ」を書くのに向いています。1話15分ほどで読めるので、読むのに時間がかかる子にも。
あらすじ・対象の目安を見る小3〜6年生向け。霧の山道を歩いてふしぎな町にたどりつき、店を一軒ずつ手伝っていくリナの日々は、祖父母の家へ泊まりに行った子や、はじめての体験をした子の夏休みと重ねやすい物語です。口うるさいピコットばあさんの印象が、読みながらどう変わったかを書くと、「最初の気持ち」と「読み終えたあとの気持ち」を対比させた、まとまりのある感想文になります。
あらすじ・対象の目安を見る小3〜6年生向け。バター作りや肉の燻製など、開拓時代の家族が暮らしに必要なものを自分たちの手で作るようすが細かく描かれていて、「いまの自分の家ならどうしているか」とくらべるだけで、書くことがたくさん出てきます。調べ学習や自由研究と組みあわせやすいのも利点です。豚をつぶす場面や狩りの話があるので、敏感な子には前もって伝えておくと安心です。
あらすじ・対象の目安を見る小4〜6年生向け。「ダレカはこの世界でいちばんたしかなものに姿を変えている」というかくれんぼのルールが物語の軸になっていて、読み終えたあと「自分にとっていちばんたしかなものは何か」を考えて書くことができます。異世界に現実のクラスメイトによく似た子がいるという設定も、自分のクラスでの人間関係をふり返る手がかりになるでしょう。
あらすじ・対象の目安を見る絵本ですが、読む年齢によって心に残るものが変わる一冊なので、あえて高学年の感想文にすすめたい本です。前半でくり返される飼い主たちとの日々と、のらねこになってからの場面をくらべ、「ねこの何が変わったのか」「好きとはどういうことか」を考えると、短い本でも深い感想文になります。最後はとても切ない場面で終わるので、感じたことを先に話してから書きはじめると、ことばが出やすくなります。
あらすじ・対象の目安を見る小5〜中学生向け。夏休みの読書感想文の定番としても知られる一冊です。おじいさんを「見張る」ことから始まった三人との関係が、洗濯物やごみ出し、庭の手入れを通して少しずつ変わっていく過程を追うと、気持ちの変化を軸にした感想文が書けます。大切な人の死や、戦争で人を殺したという告白の場面もあるので、読後に家族と話してから書くのもおすすめです。
あらすじ・対象の目安を見る小6〜中学生向け。おばあちゃんの言う「魔女修行」は、呪文ではなく、早寝早起きや自分で決めることといった暮らしそのもの。その意外さを自分はどう受けとめたかを出発点にすると、ありきたりにならない感想文になります。学校に行けない時期のまいを責めずに向きあうおばあちゃんの言葉から、心に残ったものを一つ選んで書くのも一案です。祖母の死が描かれ、涙を誘う結末です。
あらすじ・対象の目安を見る
各本のページには、結末にふれない「ネタバレなしのあらすじ」に加えて、結末まで書いた「ネタバレありのあらすじ」(開いたときだけ表示)と、「読んだあとに話したいこと」の問いを載せています。感想文を書く前に、子どもが自分で読み終えたかどうか、どの場面が印象に残ったのかを確かめるときに使ってください。
感想文は、書く前に誰かに話してみると、ことばがずっと出やすくなります。読み終えたら「読んだあとに話したいこと」から問いを一つ選んで、家族で話してみてください。話しながら出てきた言い回しが、そのまま感想文の一文になることもよくあります。








