文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/09/29
どんなお話?(ネタバレなし)
ミシガン湖のほとりに建つ新しいマンション「サンセット・タワーズ」。入居者として選ばれたのは、なぜかちぐはぐな取り合わせの人々でした。となりの丘に建つ大富豪サミュエル・W・ウェスティングの屋敷には、幽霊が出るといううわさがあります。
ある日、そのウェスティングが屋敷で死んでいるのが見つかり、住人たちを中心とした16人が遺言の読み上げに呼び出されます。遺言の中身は、ふたり一組になり、わたされたヒントをもとにウェスティングの死の真相を解いた者に、莫大な財産をゆずるというものでした。人のすねをけとばすのが得意なおさげ髪の少女ターテルをはじめ、くせの強い相続人たちの推理ゲームが始まります。
こんな子におすすめ
推理クイズや謎解きゲームが好きで、作者との頭脳戦に挑みたい子に。登場人物ひとりひとりにクセがあり、笑いながら読めるミステリーなので、こわい話が苦手な子にもおすすめです。株や遺言など、ちょっと大人の世界をのぞけるのも中学生にはうれしいポイントです。
読みどころ
- 16人の相続人のペアの組み合わせは、一見でたらめ。でも読み進めると、その組み合わせにも意味があったことがわかってきます。
- ヒントはすべて読者にも示されるフェアな作り。ターテルと一緒に、単語の並べかえや言葉の二重の意味を考えながら推理できます。
- 最初はいやな人に見えた人物が、ペアの相手と過ごすうちに意外な面を見せていきます。謎解きの裏で、人と人がつながっていく物語でもあります。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
ペアごとにわたされるヒントはばらばらの単語で、組み合わせると愛国歌「アメリカ・ザ・ビューティフル」の歌詞になります。ゲームが進むなか、マンションでは小さな爆発事件が続き、住人たちはたがいを疑いはじめます。爆弾をしかけていたのは、ターテルの姉で、完璧な娘として周囲の期待に応えつづけてきたアンジェラでした。
ターテルは、株の知識と観察力を生かしてなぞを追い、ついに真相にたどりつきます。ウェスティングは死んでいなかったのです。遺体とされたのはろう人形で、ウェスティングは、マンションのドアマンのサンディ、マンションの部屋を貸し出したバーニー・ノースラップ、ウェスティング社の社長ジュリアン・イーストマンという、別の顔を使い分けていました。
ターテルはその正体を見やぶりますが、みんなには明かさず、答えを本人にだけ伝えます。エピローグでは、相続人たちのその後が語られます。大人になったターテルはウェスティングとチェスを指す友となり、やがて彼の事業を受けつぎます。年老いたウェスティングは、ターテルに見守られて静かに世を去ります。
読んだあとに話したいこと
- ウェスティングは、なぜこんな手のこんだゲームを仕かけたのだと思う?
- ターテルが真相をみんなに言わなかったのは、なぜだろう?
- きみなら、だれとペアを組みたかった? その理由は?
おうちの方へ
登場人物が多く、ことば遊びや引っかけが仕込まれているため、英検2級以上が目安の歯ごたえのある一冊。人物表を作りながら読むのがおすすめです。死や爆発事件が出てきますが、こわさよりユーモアが勝つミステリーです。1979年のニューベリー賞受賞作。
次に読むなら
過去と現在のなぞが最後につながる快感を味わうなら Holes(『穴』)がぴったり。語り手が胸にしまっていたひみつが少しずつ明らかになる Walk Two Moons(『めぐりめぐる月』)は、謎解きの楽しさと涙が同居する一冊です。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





