文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/03
どんなお話?(ネタバレなし)
ジャングルに住む大きなぞう、ぐるんぱは、ひとりぼっち。だれとも遊ばず、からだもあらわないので、よごれて、くさくて、いつも泣いています。見かねたジャングルのぞうたちは相談して、ぐるんぱをきれいにあらい、「はたらきに行っておいで」と送り出します。
ぐるんぱは町へ出て、びすけっと屋さんで働きはじめます。はりきって作ったびすけっとは、ところが、とんでもない大きさ。「もう けっこう」と言われてしまい、ぐるんぱはその大きなびすけっとをかかえて次の店へ。
どこへ行っても作るものが大きすぎるぐるんぱは、自分の居場所を見つけられるのでしょうか。
こんな子におすすめ
幼稚園・保育園に通いはじめる前後の3〜6歳の子に。「うまくいかない」をくり返す主人公が最後に自分の居場所を見つけるお話なので、新しい環境に少し不安がある子にもやさしく届きます。大きなびすけっとや大きなくつなど、絵のスケールの大きさを素直に面白がれる年ごろなら、お話の筋がわからなくても十分に楽しめます。
読みどころ
- 最初のページのぐるんぱは、よごれてしょんぼり。それが町へ出て、最後に子どもたちに囲まれるまで、顔つきがどんどん変わっていきます。絵だけ追っても気持ちの変化がわかります。
- 大きすぎるびすけっと、おさら、くつ、ピアノ、スポーツカー。ひとつずつ増えていく「失敗作」を全部かかえて歩く姿が、おかしくて少しせつない名場面です。
- 堀内誠一の絵は、ジャングルの緑や町の色づかいが大胆で、見開きのあちこちに小さな発見があります。最後の幼稚園のページでは、どの子が何で遊んでいるかを探すのが楽しい。
- 「だめだと思ったものが、場所を変えれば役に立つ」という結末を、説明せずに絵で見せてくれます。大人が読んでも胸にのこるところです。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
びすけっと屋さんを出されたぐるんぱは、おさら屋さん、くつ屋さん、ピアノ工場、自動車工場と、次々に働き口を見つけます。けれど、作るものはいつも大きすぎて、大きなおさら、大きなくつ、大きなピアノ、大きなスポーツカーと、どこでも「もう けっこう」と言われてしまいます。
それぞれの店でもらった大きなびすけっと、おさら、くつ、ピアノ、スポーツカーを全部持って、ぐるんぱはしょんぼりと歩いていきます。
そこで出会ったのが、12人もの子どもをかかえた、いそがしいおかあさんでした。「子どもたちと遊んでやって」とたのまれたぐるんぱは、子どもたちと夢中になって遊びます。すると、よその子どもたちも集まってきました。
ぐるんぱは幼稚園をひらくことにします。大きなおさらはプールに、大きなくつはかくれんぼの家に、大きなピアノはみんなで歌う楽器に、大きなびすけっとはおやつに、スポーツカーは子どもたちの乗りものに。失敗作だと思っていたものが、全部ここで役に立ったのです。ぐるんぱはもう、ひとりぼっちではありません。
読んだあとに話したいこと
- ぐるんぱの作ったもののなかで、あなたがいちばん使ってみたいのはどれ?
- お店の人に「もう けっこう」と言われたとき、ぐるんぱはどんな気持ちだったかな。
- ぐるんぱの幼稚園に行けるとしたら、何をして遊びたい?
おうちの方へ
1965年に月刊絵本「こどものとも」で生まれ、翌年から単行本で読みつがれています。働く場面が5回くり返されるので、「もう けっこう」のせりふは子どもと一緒に声を合わせると盛りあがります。読み聞かせは3歳ごろから。入園前や、新しい場所になじめない時期の子にも、そっと寄りそう一冊です。
次に読むなら
「大きな失敗が最後に生きる」という流れが好きになったら、大きなたまごをその場で料理してしまう『ぐりとぐら』や、たくさんの子どもたちとパンを焼く『からすのパンやさん』が同じ福音館・偕成社のロングセラーとして並びます。自分だけの宝物にこだわる主人公が仲間と分かちあう『そらまめくんのベッド』も、園に通う年ごろの子に重なるテーマです。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





