- 対象の目安
- 小2〜小5
- ボリューム 推定
- 約85,000字長編
- ページ数
- 239ページ
- 出版社
- 岩波書店1964年
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文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/03
どんなお話?(ネタバレなし)
スウェーデンの小さな町のはずれにある「ごたごた荘」に、ある日、九歳の女の子がひとりで引っこしてきました。名前はピッピ・ナガクツシタ。にんじん色のおさげ髪はぴんと横に立ち、左右ちがう色の長くつ下をはいています。お母さんは天国に、船長のお父さんは海でゆくえ知れず。だからピッピは、馬と小ざるのニルソン氏といっしょに、だれにも指図されずに暮らしているのです。
となりに住むトミーとアンニカは、この新しい友だちにびっくりの連続。なにしろピッピは馬を軽々と持ちあげ、金貨のつまったかばんを持ち、大人の言うことをちっとも聞かないのですから。
おまわりさんも、学校の先生も、サーカスの力持ちも、ピッピにかかっては……。
こんな子におすすめ
規則や大人の言うことに「どうして?」と思いはじめた小学2〜4年生に。ピッピは強くてお金持ちで自由ですが、親がいないさびしさもどこかに抱えていて、その両面を子どもはちゃんと感じとります。女の子が主人公の冒険ものを探している家庭、長い本を自力で読みきる自信をつけたい子にもすすめやすい、世界的なロングセラーです。
読みどころ
- 片方ずつ色のちがう長くつ下に、横にぴんと立つおさげ髪。ピッピの見た目は一度読んだら忘れられず、桜井誠のさし絵がその印象をさらに強くしています。
- 大人の決めごとを、ピッピは悪気なく正面から疑います。「学校には行くもの」「子どもは子どもの家に入るもの」という常識が、ピッピの前ではくるくるとひっくり返ります。
- ピッピの話はほとんどが大ぼらですが、本人は楽しそうに語り、聞いているトミーとアンニカも本気で信じない。この距離感に、作者のユーモアが光ります。
- 最終章、ひとりでろうそくを見つめるピッピの後ろ姿。にぎやかな物語の最後に置かれたこの静かな場面が、読み終えた子どもの心にも残ります。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
ピッピは毎日、トミーとアンニカを巻きこんで思いつくままに遊びます。「物さがし」と称して道に落ちているものを拾い集め、子どもだけで暮らしてはいけないと連れにきた二人のおまわりさんを、屋根の上での鬼ごっこでへとへとにさせて追い返します。学校に行ってみれば、九九も字も知らないまま先生に口答えして、一日で学校はこりごり。サーカスでは綱わたりをやってのけ、世界一の力持ちと名のる男を投げとばします。
夜中にごたごた荘へ金貨をねらった二人組のどろぼうが入ると、ピッピはつかまえるどころか、ふたりに一晩じゅう踊りの相手をさせ、お礼に金貨を一枚ずつ持たせて帰します。トミーたちの家のお茶会に招かれたときは、ケーキを一口で平らげ、作り話をまくしたてて、おかあさんたちを困らせました。
町で火事が起き、高い建物の上の階に二人の子どもが取り残されたときは、ニルソン氏にロープを運ばせ、木づたいに登って子どもを助けだし、町じゅうの人から喝采を浴びます。
最後はピッピの十歳の誕生会。トミーとアンニカにプレゼントを配り、屋根裏でおばけさがしをして遊んだあと、二人は夜道を帰ります。ふり返ると、ピッピが台所のテーブルについて、ひとりでろうそくの火を見つめていました。でもトミーとアンニカは、ピッピはきっとさびしくなんかない、と思うのでした。
読んだあとに話したいこと
- ピッピのやったことで、いちばんおもしろかったのはどれ? やってみたいのは?
- ピッピは学校をやめてしまったけれど、それでいいと思う?
- 最後の場面で、ピッピはさびしかったと思う? トミーたちはどう思った?
おうちの方へ
一話ずつ独立した章立てなので、1日1章の読み聞かせに向き、ひとり読みは小学3年生くらいから。ピッピの大ぼらや大人への口答えを、子どもは心から楽しみます。大人が眉をひそめる場面も、「ピッピだからできること」と一緒に笑ってあげてください。続編に『ピッピ船にのる』『ピッピ南の島へ』があります。
次に読むなら
続編『ピッピ船にのる』『ピッピ南の島へ』で、お父さんとの再会や南の島の冒険が描かれます。ピッピのような型やぶりな主人公が好きなら、小さくなっても動物たちを指図してのける『小さなスプーンおばさん』、少年二人がどろぼうに立ち向かう『大どろぼうホッツェンプロッツ』が同じ年ごろの定番です。女の子のひとり立ちの物語として『魔女の宅急便』へ進むのも自然な流れです。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





