文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/09/28
どんなお話?(ネタバレなし)
魔女の女の子は、13歳になったら家を出て、魔女のいない町を見つけ、ひとりで1年間くらさなければなりません。それが魔女のしきたりです。
お母さんゆずりのほうきと、黒猫のジジ、そしてお父さんからもらったラジオを持って、キキは満月の夜に旅立ちました。たどりついたのは、海の見える大きな町コリコ。けれど、都会の人たちはなんだかよそよそしく、キキの心はしぼみそうになります。
空を飛ぶことしかできない魔女が、知らない町で自分の居場所をどう見つけていくのか。13歳の女の子のひとり立ちを、あたたかく描いた物語です。
こんな子におすすめ
引っこしや進学で、新しい場所にひとりで飛びこむことになった子に。知らない町で心細くなるキキの気持ちは、転校生や、はじめての習いごとに通う子にもきっと重なります。映画を見てキキが好きになった子なら、映画にはないエピソードの多さに驚くはず。空を飛ぶあこがれと、仕事の現実的な悩みの両方を味わえる、中学年以上に向いています。
読みどころ
- 章ごとにひとつの「お届けもの」が描かれ、荷物の中身も、頼んでくる人の事情もさまざまです。届けものを通して町の人の暮らしがのぞけるので、短編集のように好きな章から読み返せます。
- 魔女といっても、キキにできるのはほぼ空を飛ぶことだけ。魔法で問題を片づけるのではなく、自分の工夫と人とのつながりで乗りこえていくところが、この物語を身近なものにしています。
- 林明子の挿絵は、キキの表情やコリコの町並みをやわらかく描いています。映画のイメージとはまたちがうキキに出会えるのも、原作ならではの楽しみです。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
コリコの町でとほうにくれていたキキは、パン屋のおかみさんのおソノさんと知りあい、お店の粉置き場の部屋に住まわせてもらうことになります。空を飛べることを生かし、キキは荷物をとどける「お届け屋さん」を始めます。
はじめは魔女をこわがったり、うさんくさく思ったりする人も多く、仕事はなかなか来ません。それでもキキは、誕生日のプレゼントや忘れものなど、いろいろな人のいろいろな荷物をとどけるうちに、少しずつ町の人たちと知りあっていきます。荷物をなくしそうになってジジに大ピンチをしのいでもらったり、空を飛ぶことにあこがれる少年とんぼさんと出会ったり、思わぬ失敗や誤解に落ちこんだりしながらも、キキはひとつずつ乗りこえていきます。
やがて1年がたち、キキはひさしぶりにふるさとへ帰ります。なつかしい家でお父さんとお母さんに迎えられながらも、キキはいつのまにかコリコの町のことばかり考えている自分に気づきます。ふるさとでの日々を終えたキキは、もう「自分の町」になったコリコへと、ふたたび飛び立っていくのでした。
読んだあとに話したいこと
- 13歳でひとり立ちするとしたら、どんな町を選ぶ? 何を持っていく?
- キキが届けた荷物のなかで、いちばん心に残ったのはどれ?
- キキの「空を飛べる」みたいに、あなたにしかできないことって何だろう?
おうちの方へ
宮崎駿監督のアニメ映画の原作ですが、エピソードや結末は映画とはかなりちがいます。1章ごとに1つの「お届けもの」の話になっているので、少しずつ読み進められます。ひとり読みは小学3・4年生から。全6巻と特別編があり、キキの成長を大人になるまで追いかけられます。
次に読むなら
キキの物語は全6巻で、巻が進むにつれてキキは少女から大人へと成長していきます。1巻を読み終えると、ひとり立ちのその先が気になるはずなので、無理なく2巻へ進めます。知らない町で働きながら居場所を見つける話としては、少し年下の子にも読める『霧のむこうのふしぎな町』が近い味わい。魔女と呼ばれるおばあちゃんのもとで暮らしの基本を学ぶ『西の魔女が死んだ』は、同じ「魔女」でもずっと静かな物語で、高学年以降のひと押しにすすめたい本です。
読んだ人の感想
読みこみ中…
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この本を紹介している記事
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





