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日本語のシリーズ

長くつ下のピッピ 3部作

Pippi Långstrump

全3巻(完結) ピッピが登場する絵本など、3冊の長編以外の本は数に入れていません

作:アストリッド・リンドグレーン

文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/17

「長くつ下のピッピ」は、スウェーデンの作家アストリッド・リンドグレーンが書いた児童文学です。もとは病気で寝ていた娘に語って聞かせたお話で、1945年に『長くつ下のピッピ』、1946年に『ピッピ船にのる』、1948年に『ピッピ南の島へ』が刊行されました。日本では1964年から1965年にかけて、大塚勇三の訳、桜井誠の絵で岩波書店から出版され、いまは岩波少年文庫で読むことができます。

主人公のピッピ・ナガクツシタは、にんじん色のおさげ髪をぴんと立て、左右ちがう色の長くつ下をはいた九歳の女の子です。お母さんは天国に、船長のお父さんは海でゆくえ知れず。だからピッピは、町はずれの「ごたごた荘」で、馬と小ざるのニルソン氏といっしょに、ひとりで暮らしています。馬を軽々と持ちあげる力持ちで、金貨のつまったかばんを持ち、大人の言うことをちっとも聞きません。

となりの家に住むトミーとアンニカのきょうだいは、この新しい友だちに毎日おどろかされます。おまわりさんを屋根の上の鬼ごっこでへとへとにさせたり、サーカスで力持ちを投げとばしたり。大人の決まりにしばられないピッピの姿に、読む子は胸がすっとし、ときどきのぞくピッピのさびしさに、ふと立ち止まります。

2作目の『ピッピ船にのる』では、行方不明だったお父さんのエフライム船長があらわれ、ピッピは、お父さんと海に出るか、トミーとアンニカのいる町に残るかで心がゆれます。3作目の『ピッピ南の島へ』では、はしかで弱ったトミーとアンニカを連れて、お父さんのいる南の島へ旅に出ます。

読む順番のコツ

3冊は刊行順に読むのがおすすめです。どの巻も1章ずつでひとつのエピソードになっているので、途中で区切っても読みやすく、1日1章の読み聞かせにも向いています。ただ、2作目はお父さんとの再会、3作目はお父さんのいる南の島への旅と、1作目の設定を受けて話が進むので、まず『長くつ下のピッピ』から読みはじめてください。なお日本語訳は岩波書店の大塚勇三訳のほかにも、出版社ごとに複数の訳があり、トミーとアンニカの呼び名など細かな表記が少しずつちがいます。

こんな子に

ひとり読みは小学3〜5年生が目安で、読み聞かせなら小学1年生ごろから。決まりや大人の言うことに「どうして?」と思いはじめた子、思いきり痛快なお話を読みたい子、強い女の子が主人公の物語が好きな子に。

読む順番

刊行順。長編3冊で完結。書名は岩波少年文庫(大塚勇三訳)の表記

  1. 1
    『長くつ下のピッピ』の表紙
    長くつ下のピッピ

    原作1945年。ピッピがごたごた荘にやってくる

    小2〜小5長編
    あらすじを読む →
  2. 2

    ピッピ船にのる

    原作1946年。お父さんのエフライム船長があらわれる

  3. 3

    ピッピ南の島へ

    原作1948年。トミーとアンニカを連れて南の島へ

当サイトで紹介している巻は、タイトルからあらすじ・対象の目安のページに移れます。ほかの巻も紹介してほしいときは本のリクエストへ。

読み終えたら、次の1冊

  • 『モモ』の表紙
    モモ

    大人の決まりに流されない、ふしぎな力を持った女の子の物語が好きな子に。町はずれの円形劇場に住むモモが、人々から時間をうばう灰色の男たちに立ち向かいます。400ページをこえる長編で、ピッピより深く考えさせる内容なので、高学年から。

  • インガルス一家の物語(シリーズ)

    ピッピのたくましさや、自分たちで暮らしをつくる話にわくわくした子に。開拓時代のアメリカで、元気な女の子ローラが家族と森や大草原を生きぬきます。1巻は250ページほどで、ピッピと同じく1章ずつ区切って読めるので、中学年から進めます。

  • 『チョコレート工場の秘密』の表紙
    チョコレート工場の秘密

    とんでもないことが次々に起こる、ゆかいでいじわるなユーモアが好きな子に。貧しい少年チャーリーが、変わり者のウォンカ氏のチョコレート工場に招かれます。270ページほどで、1冊で一つの物語が続く長編を楽しめるようになった中学年〜高学年に。

よくある質問

Q. 何年生から読めますか?
岩波少年文庫版の1冊目は240ページほどですが、1章が一つのエピソードで完結しているので、読み聞かせなら小学1年生ごろから1日1章ずつ楽しめます。ひとり読みは小学3〜5年生が目安です。ピッピの大げさなほら話や言いまちがいは、声に出して読むとよく笑いが起きます。
Q. 全部で何巻ありますか?
長編は『長くつ下のピッピ』『ピッピ船にのる』『ピッピ南の島へ』の3冊で完結しています。2冊目でお父さんのエフライム船長があらわれ、3冊目でお父さんのいる南の島へ旅をするので、この順番で読んでください。3冊目の最後は、ピッピとトミー、アンニカの物語のしめくくりになっています。
Q. 訳がいくつもありますが、どれを選べばいい?
長く読みつがれてきたのは岩波書店の大塚勇三訳で、3冊とも岩波少年文庫でそろいます。ほかの出版社から出ている訳もあり、人物の呼び名や言い回しが少しずつちがいます。途中で訳を変えると呼び名がかわって戸惑うことがあるので、3冊は同じ訳でそろえるのがおすすめです。
Q. ピッピのまねをしないか心配です
ピッピは学校に行かず、大人にうそのような話をし、おまわりさんもからかいます。ただ、弱い者いじめをする相手には立ち向かい、トミーとアンニカにはいつもやさしく、ときどきひとりのさびしさも見せます。子どもは「まねしたい」より「こんな子がいたら」と楽しむことが多く、決まりの意味を親子で話すきっかけにもなります。

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