文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/03
どんなお話?(ネタバレなし)
グリーン・レイク・キャンプで穴を掘る日々から2年。「アームピット」とあだ名されていた少年セオドアは、テキサス州オースティンの家に戻り、人生をやりなおそうとしています。
高校を卒業する、仕事を続ける、お金をためる。そんな「小さな一歩」を一つずつ積み重ねていこうと決めたものの、前科のある彼を、まわりはなかなか信じてくれません。彼を信じてくれるのは、となりに住む、脳性まひのある10歳の少女ジニーだけ。
そこへキャンプ仲間のエックス・レイが、手っとり早くもうかる話をもちかけてきます。
こんな子におすすめ
Holes を読んで、キャンプの少年たちのその後が気になった子に。失敗した過去をもつ少年が、まわりの目と戦いながら少しずつやりなおしていく物語なので、中高生の「がんばりたいのに、うまくいかない」気持ちに寄りそいます。障害のある少女ジニーとの友情にも心あたたまります。
読みどころ
- Holes では脇役だったアームピットの内面が、ていねいに描かれます。「小さな一歩」を積み重ねるという考え方が、タイトルどおり物語の芯になっています。
- 体に障害のある10歳のジニーと、大きな体のアームピットとの友情。年齢も立場もちがうふたりが支えあう姿が、この本のいちばんのあたたかさです。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
エックス・レイの話は、人気の10代の歌手カイラ・デレオンのコンサートチケットを1ダースほど買い、高く売りさばくというものでした。ジニーに止められながらも、アームピットはためてきたお金を出して、迷ったすえに話に乗ってしまいます。
ところがコンサートの夜、アームピットがジニーと使おうとしたチケットはにせものだとわかり、警察にとり押さえられてしまいます。そのさわぎの中でジニーが発作を起こし、ふたりは会場の医務室へ。事情を知ったカイラ本人がふたりをたずねてきて、ステージのそばの席に招いてくれます。これをきっかけにアームピットとカイラは心を通わせ、カイラは彼をサンフランシスコの公演に招待します。
一方、町ではにせチケットの捜査が始まり、刑事の目はアームピットにも向けられます。サンフランシスコでは、カイラのマネージャーで義父でもあるジェロームが、カイラの財産をねらって彼女を殺し、罪をアームピットに着せようとたくらんでいました。言い争いのあとで部屋にもどったアームピットは、バットでおそわれているカイラを身を挺して守り、自分も傷を負います。ジェロームはつかまり、刑事はアームピットのチケットの件をこれ以上追わないことに決めます。
オースティンにもどったアームピットは、ラジオから流れるカイラの新曲が自分のことを歌っていると気づきます。それでも彼は、学校と仕事と、ジニーとの毎日という「小さな一歩」を、またひとつずつ積み重ねていくのでした。
読んだあとに話したいこと
- アームピットの「小さな一歩」のうち、いちばんむずかしいのはどれだと思う?
- まちがいをした人を、もう一度信じるのはどうしてむずかしいんだろう?
- 友だちに悪い誘いを受けたら、どうやって断る?
おうちの方へ
Holes(『穴』)に登場したアームピットが主人公の続編(スピンオフ)です。スタンリーはほとんど登場せず、話も独立しているので、この本だけでも読めますが、Holes を読んでいるとキャンプの記憶や仲間のことがよくわかります。英語は英検2級程度で、短い章とユーモアのある会話で読みやすい文体。10代後半の主人公で、恋愛や暴力、前科への偏見も描かれるため、Holes より少し上の年齢向けです。
次に読むなら
Holes(『穴』)の続編ですが、主人公も話も独立しているので単独で読めます。やりなおそうとする少年と、まわりの偏見を描いた物語なら The Outsiders(『アウトサイダーズ』)、障害のある友だちとの友情なら Freak the Mighty もおすすめです。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら

Holes
Louis Sachar
同じ作者・「友情」のお話・同じくらいの長さ

Freak the Mighty
Rodman Philbrick
「友情」「成長」のお話・同じくらいの長さ

The Outsiders
S. E. Hinton
「友情」「成長」のお話・同じくらいの長さ

Diary of a Wimpy Kid: Wrecking Ball
Jeff Kinney
「友情」「成長」のお話・同じくらいの長さ

Diary of a Wimpy Kid: The Ugly Truth
Jeff Kinney
「成長」「友情」のお話・同じくらいの長さ
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。
