- 対象の目安
- 小5〜中学
- ボリューム 推定
- 約49,000語長編
- ページ数
- 245ページ
- 出版社
- Square Fish1962年
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文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/03
どんなお話?(ネタバレなし)
メグ・マリーは、学校でうまくいかず、自分に自信の持てない女の子。科学者の父は、長いあいだ行方がわからないままです。ある嵐の夜、メグの家に、なぞめいたおばあさん「ワッツイットさん」がやってきて、ふしぎな言葉を残していきます。
とびきり頭のいい5歳の弟チャールズ・ウォレス、学校の人気者カルヴィンとともに、メグは、宇宙を一瞬でわたる方法で、父を探す旅に出ることになります。待っているのは、宇宙をおおう暗い影との戦いでした。
こんな子におすすめ
算数や理科は得意なのに、クラスではなんとなく浮いてしまう――そんなメグに自分を重ねる子は少なくないはず。宇宙や時間のふしぎに興味があり、少しむずかしい考え方にもわくわくできる高学年〜中学生に。家族を想う気持ちが物語を動かすので、SFがはじめての子にも入り口になります。
読みどころ
- 3人のなぞめいた婦人は、それぞれまったくちがう話し方をします。とくにフーさんは古今東西の名言を、さまざまな言語で引用しながら話すので、英語で読むと言葉の多彩さそのものが楽しめます。
- 時空を「しわ」のように折りたたむテサーの説明では、布の上を歩くアリのたとえが使われます。四次元・五次元という考え方を、身近なイメージで想像させてくれる場面です。
- 惑星カマゾツで、子どもたちがいっせいに同じリズムでボールをつく場面は、静かで不気味。自由を失った世界のこわさが、派手な戦いよりも強く胸に残ります。
- 主人公メグは短気で、すぐに落ちこむ、欠点の多い女の子です。完ぺきではない主人公だからこそ、物語の終盤でメグが下す選択に重みが生まれます。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
ワッツイットさん、フーさん、ウィッチさんの3人は、実は宇宙の正体不明の存在でした。3人はメグたちを「テサー」という、時空をしわのように折りたたんで移動する方法で、遠い星へ連れていきます。そこでメグたちは、宇宙をむしばむ「暗黒のもの」の影と、それと戦う人々のことを知ります。
父がとらわれている惑星カマゾツでは、人々が同じ時刻に同じ動きをし、すべてが「イット」と呼ばれる巨大な脳に支配されていました。チャールズ・ウォレスは自分の賢さを過信してイットに心をのっとられ、冷たい別人になってしまいます。メグはフーさんにもらったメガネの力で透明な柱に閉じこめられた父を救い出しますが、弟を置いて星を脱出せざるをえません。
脱出で傷ついたメグは、別の星で目のない毛むくじゃらの生きもの「けものおばさん」に看病されます。やがてメグは、自分こそが弟を取りもどせる、と気づき、ひとりでカマゾツへもどります。イットが持っていないもの、それは愛でした。メグが弟への愛を強く思い続けると、チャールズ・ウォレスは解放されます。3人は父とともに地球の家の庭へもどり、家族は再会を果たします。
読んだあとに話したいこと
- メグは自分の欠点を気にしていたけれど、その欠点が役に立った場面はあった?
- 全員が同じように動く町は、なぜこわいのだろう? いいところもあると思う?
- テサーで宇宙のどこへでも行けるとしたら、だれといっしょに、どこへ行きたい?
おうちの方へ
語彙は英検準1級程度で、四次元・五次元といった科学的な考え方や抽象的な会話も出てくるため、英語でも日本語でも高学年以上向け。聖書などの引用が出てきて、キリスト教の世界観が背景にあります。日本語訳は『五次元世界のぼうけん』(あかね書房)などで読めます。映画版の邦題は『リンクル・イン・タイム』です。
次に読むなら
続編の A Wind in the Door、A Swiftly Tilting Planet では、マリー家の子どもたちがさらに別の冒険に出ます。「みんな同じ」が良しとされる社会のこわさに興味をもったなら、ロイス・ローリーの The Giver がつぎの一冊にうってつけ。時間をぬすむ灰色の男たちと少女が向きあうミヒャエル・エンデの『モモ』とも、心を奪うものとの戦いという点で重なります。別世界ものとして The Lion, the Witch and the Wardrobe と比べるのも一案。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら

A Wind in the Door
Madeleine L'Engle
同じ作者・「ファンタジー」「科学」のお話・同じくらいの長さ

The Giver
Lois Lowry
「ファンタジー」「家族」のお話・同じくらいの長さ

モモ
ミヒャエル・エンデ
日本語の本・「ファンタジー」「冒険」のお話・同じくらいの長さ

The Lion, the Witch and the Wardrobe
C. S. Lewis
「ファンタジー」「冒険」のお話・同じくらいの長さ

The Land of Stories: A Grimm Warning
Chris Colfer
「ファンタジー」「冒険」のお話・同じくらいの長さ
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。
