- 対象の目安
- 小4〜中学
- ボリューム 推定
- 約27,000語長編
- ページ数
- 160ページ
- 出版社
- HMH Books for Young Readers1989年
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文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/09/29
どんなお話?(ネタバレなし)
1943年、ドイツ軍に占領されたデンマークの首都コペンハーゲン。10歳のアンネマリーは、同じアパートに住むユダヤ人の親友エレンと、いつも一緒に学校へ通っています。街角にはドイツ兵が立ち、食べものも不足していますが、ふたりはまだ戦争の本当のおそろしさを知りませんでした。
ある日、ユダヤ人が強制的に連れ去られるといううわさが広まります。エレンを守るため、アンネマリーの家族はある決断をします。勇気とは何かを問いかける、実話をもとにした物語です。
こんな子におすすめ
戦争の話はこわそう、と身構えてしまう子にこそ手渡したい、残酷な描写をおさえた歴史物語です。社会の授業で第二次世界大戦にふれはじめた高学年の子や、親友のためにどこまでできるだろうと考えたことのある子に。長編としては短めなので、英語の長い本に初めて挑む子にも取りくみやすい分量です。
読みどころ
- 物語は、アンネマリーとエレンが街角でドイツ兵に呼びとめられる場面から始まります。子どもの目に映る占領下の日常が、ささやかな出来事の積みかさねで伝わってきます。
- 5歳の妹キルスティの無邪気な言動が、緊張した場面をなごませたり、逆にはらはらさせたりします。大人の事情を知らない幼い子の存在が、物語に独特のリズムを生んでいます。
- 暗い森をひとりで進む場面で、アンネマリーは自分に言い聞かせるように、よく知る昔話を思いうかべます。恐怖と向きあう子どもの心の工夫が伝わる、忘れがたい場面です。
- 巻末の作者あとがきでは、物語のどこが史実にもとづいているかが説明されています。読み終えたあと、実際の歴史を調べるきっかけになります。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
ユダヤ人の連行が始まる夜、エレンはアンネマリーの家にかくまわれ、亡くなった姉リーセのふりをします。夜中に踏みこんできたドイツ兵がエレンの黒髪を疑うと、父は黒髪の赤ちゃんだったリーセの写真を見せて切りぬけます。アンネマリーは、エレンのダビデの星のネックレスを握りしめて隠していました。
一家は海辺の町で漁師をしているヘンリクおじさんの家へ向かい、エレンの両親や他のユダヤ人たちも集まります。架空の親戚のお葬式を装って棺を置き、兵士が来ると母は「伝染病で亡くなった」と言って追い返します。夜、姉の婚約者だったペーターたちの手引きで、ユダヤ人たちはおじさんの船に乗りこみます。
ところが、船に欠かせない小さな包みが残されていたことに気づきます。足をけがした母にかわり、アンネマリーはひとりで森を走ってそれを届けに行きます。途中で軍用犬を連れた兵士たちに止められますが、何も知らない子どものふりをして乗り切ります。包みの中には、犬の鼻をきかなくする薬をしみこませたハンカチが入っており、エレンたちは船倉に隠れたまま、無事スウェーデンへ渡ります。
2年後、戦争が終わります。姉リーセは実は抵抗運動に加わっていてドイツ軍に殺されたこと、ペーターも処刑されたことがわかります。アンネマリーは、エレンが帰ってくる日まで、あのネックレスを大切に持っていようと決めます。
読んだあとに話したいこと
- アンネマリーにとって「勇気」とはどんなものだったと思う?
- 大人たちがアンネマリーに本当のことを全部は話さなかったのは、なぜだろう?
- 親友が困っていたら、きみはどこまでのことができると思う?
おうちの方へ
語彙は英検2級程度、文もわかりやすく、短めの長編として読みやすい一冊です。ナチスによるユダヤ人迫害と、身近な人の死が描かれますが、残酷な場面は控えめ。巻末に作者が史実との関係を説明しているので、第二次世界大戦やホロコーストについて親子で話すきっかけにも。日本語版は『ふたりの星』です。
次に読むなら
同じ作者ロイス・ローリーの The Giver は、架空の未来社会を舞台に、自分で考えることの大切さを問いかけます。歴史ものをもう一歩深めるなら、同じ時代にオランダで隠れ家生活を送った少女の記録『アンネの日記』を手にとると、占領下の暮らしがより身近に感じられるでしょう。友情と喪失を描く作品としては Bridge to Terabithia が、戦争とは別の形で「大切な人を失うこと」に向きあう物語として読みくらべられます。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら

The Giver
Lois Lowry
同じ作者・「成長」「家族」のお話・同じくらいの長さ

Bridge to Terabithia
Katherine Paterson
「友情」「成長」のお話・同じくらいの長さ

Diary of a Wimpy Kid: Wrecking Ball
Jeff Kinney
「家族」「友情」のお話・同じくらいの長さ

Diary of a Wimpy Kid: The Ugly Truth
Jeff Kinney
「成長」「友情」のお話・同じくらいの長さ

The Land of Stories: A Grimm Warning
Chris Colfer
「家族」「成長」のお話・同じくらいの長さ
この本を紹介している記事
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。
