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こまったさん シリーズ(おはなしりょうりきょうしつ)

全10巻(完結) 1982〜1990年刊の全10巻。姉妹編「わかったさんのおかし」シリーズ(全10巻)は数に入れていません。

作:寺村輝夫

文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/17

「こまったさん」シリーズは、寺村輝夫が文を書き、岡本颯子が絵をつけた、あかね書房の幼年童話です。「おはなしりょうりきょうしつ」というシリーズ名のとおり、物語を読みながら料理の作り方にふれられるのが特徴で、1982年の『こまったさんのスパゲティ』から1990年の『こまったさんのシチュー』まで、全10巻が刊行されました。いまも版を重ねていて、図書室でもよく見かける定番のシリーズです。

主人公は、駅前で小さな花屋さんをしている女の人。何かあるとすぐ「こまったわ」と言うので、みんなから「こまったさん」と呼ばれています。いっしょに暮らしているのは、のんびりやの夫のヤマさんと、おしゃべりな九官鳥のムノくんです。

お話は、こまったさんが台所で料理を作りはじめるところから動きだします。ところが、途中で思いがけないことが起こり、こまったさんはふしぎな世界へまよいこんでしまいます。たとえば1巻の『こまったさんのスパゲティ』では、あふれたお湯に流されてたどりついた先で、動物たちに次々とスパゲティの注文を受けることになります。「あたしはコックじゃないのに」とこまりながらも、出会ったものたちに教わって料理を仕上げていくうちに、読む子も手順を自然に追いかけることになるのです。

1冊は80ページほどで、ひらがなが中心、どのページにも絵があります。絵本から読みものへ移るころの子が、1冊を最後まで読みきる体験をするのにちょうどよい長さです。お菓子作りを題材にした姉妹編の「わかったさんのおかし」シリーズもあり、あわせて読まれています。

読む順番のコツ

1巻ごとにお話が完結していて、巻と巻の話のつながりはないので、どこからでも読めます。順番にこだわるより、子どもが食べたい料理、好きな料理の巻から選ぶのがいちばんです。1巻の『こまったさんのスパゲティ』では巻末に作り方がのっているので、読んだあとに親子で同じ料理を作ってみると、物語がぐっと身近になります。シリーズをそろえるなら、刊行順に並べると下の一覧のとおりです。

こんな子に

ひとり読みは小学1〜2年生が目安で、読み聞かせなら年長さんから。台所に入りたがる子、料理やお手伝いが好きな子、はじめて「絵本ではない本」を1冊読みきってみたい子に。

読む順番

刊行順。全10巻

  1. 1
    『こまったさんのスパゲティ』の表紙
    こまったさんのスパゲティ

    1982年。シリーズ第1作

    小1〜小3すこし長め
    あらすじを読む →
  2. 2

    こまったさんのカレーライス

    1982年

  3. 3

    こまったさんのハンバーグ

    1983年

  4. 4

    こまったさんのオムレツ

    1983年

  5. 5

    こまったさんのサラダ

    1984年

  6. 6

    こまったさんのグラタン

    1985年

  7. 7

    こまったさんのサンドイッチ

    1987年

  8. 8

    こまったさんのコロッケ

    1987年

  9. 9

    こまったさんのラーメン

    1988年

  10. 10

    こまったさんのシチュー

    1990年。シリーズ最終巻

当サイトで紹介している巻は、タイトルからあらすじ・対象の目安のページに移れます。ほかの巻も紹介してほしいときは本のリクエストへ。

読み終えたら、次の1冊

  • わかったさんのおかし シリーズ

    こまったさんを読みきった子が、いちばん自然に次へ進める姉妹編です。同じ作者、同じくらいの長さで、今度はお菓子作りが題材になります。読んだあとに親子でおやつを作ってみる楽しみ方も、そのまま続けられます。

  • 王さまシリーズ(『ぼくは王さま』から)(シリーズ)

    こまったさんと同じ寺村輝夫の代表作で、たまごやきが大好きなわがままな王さまのお話です。1冊に短いお話がいくつか入っていて、こまったさんより少し文字が増えるので、ひとり読みの次の段差にちょうどよい一冊です。

  • 『小さなスプーンおばさん』の表紙
    小さなスプーンおばさん

    ある日とつぜん小さくなってしまうおばさんが、動物たちの手を借りて家事を片づけるお話です。台所や家の中でふしぎなことが起こる楽しさは、こまったさんと通じるところがあります。1話が短く、2・3年生のひとり読みに向いています。

よくある質問

Q. 何歳・何年生から読めますか?
ひとり読みは小学1〜2年生が目安です。ひらがなが中心で、1冊80ページほど、どのページにも絵があるので、絵本から読みものへ移るころの最初の1冊に向いています。読み聞かせなら年長さんから楽しめ、1冊を2〜3回に分けて読むとちょうどよい長さです。
Q. どの巻から読めばいいですか?
1巻ごとにお話が完結していて、巻どうしのつながりはないので、どこから読んでもかまいません。カレーライスやハンバーグなど、子どもが好きな料理、食べたい料理の巻から選ぶと手が伸びやすくなります。登場人物の紹介がていねいなのは1巻の『こまったさんのスパゲティ』なので、迷ったらそこから始めましょう。
Q. 「わかったさん」シリーズとのちがいは?
「わかったさんのおかし」は、同じ寺村輝夫がお菓子作りを題材に書いた姉妹編で、全10巻あります。絵は永井郁子が担当していて、クッキーやプリン、ホットケーキなどの作り方がお話の中に出てきます。こちらも1巻ごとに完結しているので、料理よりおやつが好きな子には「わかったさん」から入るのもよい方法です。

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