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王さまシリーズ

全10巻(完結) 理論社の最初の作品集シリーズ(旧版)の10冊。そのあとの第二シリーズ(10冊)や「ぼくは王さまIII」、「ちいさな王さま」のシリーズ、絵本版、再編集した新版などは数に入れていません

作:寺村輝夫

文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/17

「王さまシリーズ」は、寺村輝夫が1961年に理論社から出した『ぼくは王さま』に始まる童話のシリーズです。最初の本の挿絵は和田誠が描き、その後は和歌山静子が長く絵を担当しました。読みものの作品集のほか、絵本の形にしたものや、小学校に通う小さな王さまが主人公の別シリーズなども作られ、半世紀以上にわたって形を変えながら読みつがれています。

主人公は、どこかの国のお城に住む王さま。見た目はひげの生えた大人ですが、中身はまるで小さな子どもです。たまごやきが大好きで、野菜と勉強とめんどうなことが大きらい。思いついたことはすぐにやりたがり、大臣やコック、博士たちをいつもふりまわしています。「いうことをきかないと、ろうやにいれるぞ」と言いながら、すぐにすねたり、びっくりしたり、すなおに笑ったりする王さまの姿に、読む子は「うちの弟みたい」「ちょっと自分にも似ている」と感じるはずです。

お話の多くは、王さまのとんでもない思いつきから始まります。ぞうのたまごでたまごやきを作りたい、わしも名たんていになってみたい。まわりの大人たちはあわてて振り回されますが、王さまの思いつきが思わぬ方向へころがっていくのがこのシリーズのおもしろさです。「テレレッテ、プルルップ」というお城のラッパのような、耳に残る音のことばも楽しく、声に出して読むと子どもがすぐにまねをします。

1冊に数話の短編が入った作品集が中心なので、1話ずつ区切って読み聞かせるのにも向いています。ゾロリのように絵の多い本を卒業して、少し文字の多い読みものへ進もうとしている子にとって、笑いながら読む体力をつけてくれるシリーズです。

読む順番のコツ

1話ごとにお話が完結しているので、どの巻から読んでもかまいません。王さまや大臣たちの人物像がいちばんよくわかるのは、「ぞうのたまごのたまごやき」が入った1冊目の『ぼくは王さま』なので、はじめてならここから。1話が40ページ前後あるので、読み聞かせなら一晩に1話ずつ。王さまのわがままに「それはだめでしょう」とつっこみを入れながら読むと、親子で盛りあがります。

こんな子に

読み聞かせなら年長さんから、ひとり読みは小学2〜4年生が目安。わがままな主人公に笑いながらつっこみたい子、絵本から少し長い読みものへ進もうとしている子に。

読む順番

理論社の最初の作品集シリーズ(旧版)の巻順。このあとにも続編のシリーズや絵本版、再編集した新版が多数出ています

  1. 1
    『ぼくは王さま』の表紙
    ぼくは王さま

    「ぞうのたまごのたまごやき」など4話を収録

    小1〜小4長編
    あらすじを読む →
  2. 2

    王さまばんざい

  3. 3

    王さまロボット

  4. 4

    王さまびっくり

  5. 5

    王さま名たんてい

  6. 6

    王さまたんけんたい

  7. 7

    王さまレストラン

  8. 8

    王さまパトロール

  9. 9

    まほうつかいのチョモチョモ

    シリーズでははじめての長編

  10. 10

    王さまかいぞくせん

当サイトで紹介している巻は、タイトルからあらすじ・対象の目安のページに移れます。ほかの巻も紹介してほしいときは本のリクエストへ。

読み終えたら、次の1冊

  • 大どろぼうホッツェンプロッツ(シリーズ)

    おばあさんのコーヒーひきを大どろぼうに盗まれた男の子二人が、知恵をしぼって取りかえしに行く冒険です。王さまシリーズのとぼけた笑いが好きな子に。1冊でひとつの長いお話を読みとおすので、短編集から長編へ進む次の一歩になります。

  • 長くつ下のピッピ(シリーズ)

    世界一力もちで、大人の決まりなどおかまいなしの女の子ピッピが、町じゅうを大さわぎさせます。王さまのわがままに笑いながらつっこんでいた子なら、ピッピの自由さにもきっと大笑い。1冊の文章量はぐっと増えるので、小学3年生ごろからの次の一冊に。

  • ズッコケ三人組(シリーズ)

    ハチベエ、ハカセ、モーちゃんの三人組が、町の事件や冒険に首をつっこんでは大さわぎを起こすシリーズです。笑える読みものをもっと読みたい子に。文字は増えますが、1冊ごとに話が完結し、巻数も多いので、王さまシリーズのあとに長く読み続けられます。

よくある質問

Q. 何年生から読めますか?
1話が40ページ前後で挿絵も多いので、ひとり読みは小学2〜4年生が目安です。読み聞かせなら年長さんから楽しめます。絵本は読めるけれど長い本はまだ苦手、という時期に、1話ずつ区切って読みきる練習にちょうどよい長さです。王さまのわがままにつっこみを入れながら読むと、親子で盛りあがります。
Q. 全部で何巻ありますか?
半世紀以上のあいだに、作品集、絵本、文庫、新しく編みなおした版など、たくさんの形で出ています。当サイトの読む順番では、1961年の『ぼくは王さま』に始まる理論社の最初のシリーズ10冊を紹介しています。そのあとにも第二シリーズの10冊などの続きがあります。作者の寺村輝夫は2006年に亡くなっています。
Q. どの巻から読めばいいですか?
1話ずつ完結しているので、どの巻からでも読めます。はじめてなら、王さまと大臣たちの関係がよくわかる「ぞうのたまごのたまごやき」が入った『ぼくは王さま』から。王さまの人がらがわかれば、あとは『王さま名たんてい』『王さまかいぞくせん』など、題名を見て子どもが気になった巻を選んでかまいません。
Q. アニメにもなっていますか?
2013年にテレビアニメ「ぼくは王さま」がBS11で放送され(全12話)、1996年にはビデオ作品も作られました。アニメから入った子も、本ではお話がもっと長く、王さまのわがままや大臣とのやりとりをたっぷり楽しめます。

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