文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/03
どんなお話?(ネタバレなし)
あるところに、ちょっとかわった王さまがいました。たまごやきが大すきで、勉強やめんどうなことは大きらい。思いついたことはすぐにやりたがり、わがままを言って、大臣や家来たちをいつもふりまわしています。
でもこの王さま、なぜかにくめません。えらい王さまなのに、まるで小さな子どもみたいに、すなおに笑ったり、すねたり、びっくりしたりするのです。
この本には、そんな王さまが大さわぎを起こす4つのおはなしが入っています。王さまのとんでもない思いつきは、こんどはどんな事件を引き起こすのでしょうか。
こんな子におすすめ
大人の言うことに「なんで?」と口ごたえしはじめた、元気のいい小学校低学年の子に。わがままな王さまを笑っているうちに、自分のことも少しだけ外から眺められるようになります。たまごやきが好きな子なら、一話目から心をつかまれるはず。絵本から挿絵つきの読みものへ移る時期にも手渡しやすい一冊です。
読みどころ
- 和田誠の挿絵は、シンプルな線でとぼけた表情の王さまを描いています。えらそうなのに憎めない、というこの作品の味わいは、絵に負うところも大きいでしょう。
- 王さまは、ときに読んでいる子どもよりも子どもっぽくふるまいます。大人である王さまに子どもが「それはだめでしょ」とつっこめる、立場のひっくり返った笑いがシリーズの持ち味です。
- 4話はそれぞれ独立していて、舞台も騒動の種類も話ごとにちがいます。1日1話ずつ区切って読んでも、毎回新しい気持ちで王さまの思いつきを楽しめます。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
この本には4つのおはなしが入っています。いちばん有名な「ぞうのたまごのたまごやき」では、王子が生まれたお祝いに、国じゅうの人にたまごやきをふるまおうと王さまが思いつきます。ふつうのたまごでは足りないから、うんと大きなぞうのたまごをさがしてこい――王さまの命令で、大臣たちは兵隊をつれて大行列でぞうのたまごさがしに出かけ、お城では大きなフライパンやかまどまで用意されます。ところが、いくらさがしても見つかるのはニワトリやダチョウ、ヘビのたまごばかり。ぞうのたまごは結局見つからず、おはなしはくすっと笑える結末をむかえます。
ほかに、はじめてしゃぼんだま遊びをした王さまが、あんまりきれいなのでくびかざりにしようと思いつき、こわれないしゃぼんだまを作れと命令する「しゃぼんだまのくびかざり」、ついたウソをしまっておける宝石ばこを手にした王さまが、ウソをつくたびにしまいこみ、やがて箱がいっぱいになってウソがあふれだし、こまりはてて箱を川へすてに行く「ウソとホントの宝石ばこ」、おなかが痛くなったのに注射がいやで、お城からにげだしてサーカスに入ってしまう「サーカスにはいった王さま」が収められています。
どのおはなしでも、王さまのわがままや思いつきはまわりをふりまわし、思いがけない形で自分にはね返ってきたり、ずっこけた結末をむかえたりします。それでも王さまはこりずに、また次の大さわぎを起こすのです。
読んだあとに話したいこと
- 王さまのわがままのなかで、いちばん「それはないよ」と思ったのはどれ?
- 一日だけ王さまになれたら、どんな命令を出してみたい?
- ウソとホントって、どうやって見分けたらいいんだろう?
おうちの方へ
ユーモアたっぷりで、1話ずつ区切って読み聞かせるのにぴったりです。1話が40ページ前後あるので、ひとり読みは小学2〜3年生が目安。王さまのわがままに「それはだめだよ」とつっこみながら読むと盛りあがります。王さまシリーズは続巻が多数あり、低学年向けの絵本版も出ています。
次に読むなら
王さまシリーズは続巻がたくさんあるので、気に入った子はこの先も長く楽しめます。わがままでずるいのに憎めない主人公なら『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』が、より絵の多い入り口に。ぼうけんの読みものへ進むなら、知恵で動物たちを出しぬく『エルマーのぼうけん』がちょうどいい次の一冊です。欲ばりな子どもたちがとんでもない目にあう『チョコレート工場の秘密』は、王さまの笑いをもう少しブラックにした味わいで、中学年になったころにすすめたい本です。
読んだ人の感想
読みこみ中…
この本が好きなら
この本が入っている特集
この本を紹介している記事
あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





