ブックリンカー

英語のシリーズ

Mercy Watson

全6巻(完結) 2005〜2009年刊。絵本2冊と、スピンオフ Tales from Deckawoo Drive(2014〜2023年、全7巻)は数に入れていません

作:Kate DiCamillo

文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/17

Mercy Watson は、『ねずみの騎士デスペローの物語』などで知られるアメリカの作家ケイト・ディカミロが書き、クリス・ヴァン・ドゥーセンが絵を描いた幼年向けの物語のシリーズです。主人公のマーシーは、ワトソン夫妻と暮らすブタ。夫妻はマーシーを自分たちの子どものようにかわいがっていて、マーシーのいちばんの好物は、バターをたっぷりぬったトーストです。

マーシーは、おいしいものを追いかけているだけなのに、なぜか毎回ご近所を巻きこむ大騒ぎを起こします。けれど最後には、なぜかそれが人助けや手柄になってしまう。そんなとぼけたおかしさがこのシリーズの持ち味です。となりに住むリンカーン姉妹や、消防士、警察官など、くせのあるご近所さんたちも毎回にぎやかに登場します。ご近所にはマーシーをただのブタとしか見ない人もいるのに、ワトソン夫妻はいつも本気でマーシーを自慢に思っている。そのずれが、大人が読んでも笑える理由です。

本はハードカバーで70ページ前後、ページの多くにフルカラーの挿絵が入り、1章は数ページの短さです。英語の文は短く、同じ言い回しがくり返されるので、絵本から「チャプターブック」へ移るころの最初の1冊にぴったりです。目安は英検4級〜3級程度で、読み聞かせにも向いています。

シリーズを気に入ったら、同じ通りに住むご近所さんたちが主役になるスピンオフ Tales from Deckawoo Drive に進めます。こちらは文字が少し多くなり、マーシーのシリーズを卒業した子のステップアップにちょうどよい長さです。

読む順番のコツ

1冊ごとに話が完結しているので、どの巻から読んでもかまいません。登場人物になじむ意味では、第1巻 Mercy Watson to the Rescue から刊行順に読むのがおすすめです。全6巻を読み終えたら、スピンオフの Tales from Deckawoo Drive(2014年〜、全7巻)へ進めます。スピンオフ最終巻の Mercy Watson Is Missing!(2023年)には、マーシーのシリーズの人物たちがそろって登場します。

こんな子に

英語の絵本を卒業して、はじめて章のある本を読む子に。小学校低学年〜中学年のひとり読みや、幼児〜低学年への読み聞かせに向いています。動物が好きな子、笑える話が好きな子に。

読む順番

刊行順。本編は全6巻です。このほかに絵本の A Piglet Named Mercy(2019年)と A Very Mercy Christmas(2022年)、スピンオフの Tales from Deckawoo Drive(全7巻)があります。

  1. 1
    『Mercy Watson to the Rescue』の表紙
    Mercy Watson to the Rescue

    2005年。第1巻

    小1〜小3すこし長めEnglish
    あらすじを読む →
  2. 2

    Mercy Watson Goes for a Ride

    2006年

  3. 3

    Mercy Watson Fights Crime

    2006年

  4. 4

    Mercy Watson: Princess in Disguise

    2007年

  5. 5

    Mercy Watson Thinks Like a Pig

    2008年

  6. 6

    Mercy Watson: Something Wonky This Way Comes

    2009年。最終巻

当サイトで紹介している巻は、タイトルからあらすじ・対象の目安のページに移れます。ほかの巻も紹介してほしいときは本のリクエストへ。

読み終えたら、次の1冊

  • Magic Tree House(シリーズ)

    マーシーで章のある本に慣れたら、次は続きが気になる冒険ものへ。きょうだいがツリーハウスで恐竜の時代や中世の城へ出かけます。1冊4,000〜6,000語ほどで挿絵は白黒になりますが、章が短く単語もやさしいので、ひとり読みを続けやすいシリーズです。

  • Ramona(シリーズ)

    ご近所を巻きこむ騒動にくすくす笑った子に。元気すぎる女の子ラモーナの家や学校での毎日を描くシリーズで、マーシーと同じく、本人は大まじめなのにまわりが振りまわされるおかしさがあります。1冊2万語前後と長くなるので、小学校中学年以降の目標に。

  • 『Because of Winn-Dixie』の表紙
    Because of Winn-Dixie

    同じケイト・ディカミロの代表作で、迷い犬ウィン・ディキシーと出会った少女が、町の人たちと心を通わせていく物語です。約2万2,000語の本格的な児童書ですが、動物が人と人をつなぐあたたかさはマーシーと共通です。日本語版もあるので、先に日本語で読むのも手です。

よくある質問

Q. 英語を何年くらい学んだ子なら読めますか?
1冊は2,000語前後で、数ページずつの短い章に分かれています。英語圏では小学1〜2年生がひとりで読む本で、目安は英検4級〜3級程度。英語を2〜3年学び、Frog and Toad や Henry and Mudge のような短い本を読めた子の、はじめてのチャプターブックに向いています。1日1〜2章ずつ音読すれば、1週間ほどで1冊読み切れます。
Q. 日本語版(邦訳)はありますか?
2026年10月時点で、Mercy Watson のシリーズの日本語版は出ていないようです。作者ケイト・ディカミロのほかの作品は、『ねずみの騎士デスペローの物語』や『きいてほしいの、あたしのこと ウィン・ディキシーのいた夏』などが日本語で読めます。マーシーの本は、フルカラーの絵が多いので、英語だけでも話の流れを追いやすいつくりです。
Q. 全部で何巻?スピンオフも読むべき?
マーシーが主役の本編は2005年から2009年までの全6巻で完結しています。同じ通りのご近所さんが主役のスピンオフ Tales from Deckawoo Drive は全7巻で、1冊の文章量が本編の2倍以上あり、挿絵も白黒が中心になります。本編を楽しめたら、少し長い英語に進むステップとしてちょうどよいので、ぜひ続けて読んでみてください。
Q. 読み聞かせにも向いていますか?
向いています。章が短く、1章ごとに小さな山場があるので、寝る前に1〜2章ずつ読み進められます。マーシーのせりふはほとんどなく、とぼけた絵と地の文のかけあいで笑わせるので、英語がまだ読めない幼児でも絵を見ながら楽しめます。大人が読み聞かせたあと、子どもが同じ章を音読する使い方もおすすめです。

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