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日本語のシリーズ

大どろぼうホッツェンプロッツ 3部作

Der Räuber Hotzenplotz

全3巻(完結) 2018年にドイツで出た『Der Räuber Hotzenplotz und die Mondrakete』や、ゲームブックなどの関連本は数に入れていません

作:オトフリート・プロイスラー

文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/17

「大どろぼうホッツェンプロッツ」は、ドイツの作家オトフリート・プロイスラーが書いた児童文学のシリーズです。原作は1962年に第1作が出て、1969年に第2作、1973年に第3作が刊行されました。日本では中村浩三の訳、フランツ・ヨーゼフ・トリップの挿絵で偕成社から『大どろぼうホッツェンプロッツ』(1966年)、『大どろぼうホッツェンプロッツふたたびあらわる』(1970年)、『大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる』(1975年)の順に出版され、人形劇にもなって長く親しまれてきました。

舞台はドイツのいなか町。カスパールのおばあさんが大切にしていた、ハンドルを回すと歌が鳴るコーヒーひきを、七本のナイフと胡椒ピストルを持った大どろぼうホッツェンプロッツがうばっていきます。おまわりさんのディンペルモーザーはあてにならないので、カスパールと親友のゼッペルは、自分たちの手でどろぼうをつかまえようと作戦を立てます。

ところが計画は思わぬ方向へ進み、二人は森の奥で、大魔法使いツワッケルマンや、ヒキガエルの姿に変えられた妖精にもかかわることになります。どろぼうも魔法使いもおそろしいというより、どこか間がぬけていて、帽子の取りかえや名前の取りちがえといった小さなしかけが、あとになって大きく効いてくるのがこのお話の楽しさです。

第2作では、つかまったはずのホッツェンプロッツが逃げだしてカスパールたちに仕返しをたくらみ、第3作では、刑務所から釈放されたホッツェンプロッツが「改心した」と言いだします。3冊を通して、ホッツェンプロッツとカスパールたちの関係が少しずつ変わっていくのも見どころです。

読む順番のコツ

第2作は第1作の結末、第3作は第2作の結末を受けて始まるので、刊行順に読むのがおすすめです。どの巻も短い章に区切られていて挿絵が多いので、読み聞かせなら1日1〜2章ずつ進めるとちょうどよい長さです。第1作を読み終えると続きがすぐ読みたくなる子が多いので、3冊そろえておくと途切れずに楽しめます。なお、ドイツでは第1作と第2作のあいだの話にあたる原稿が見つかり、2018年に『Der Räuber Hotzenplotz und die Mondrakete』として出版されています。

こんな子に

読み聞かせなら小学1年生ごろから、ひとり読みは小学2〜4年生が目安。どろぼうや魔法使いが出てくる冒険が好きな子、悪者を知恵でやっつける話にわくわくする子に。

読む順番

刊行順。偕成社の3部作で完結

  1. 1
    『大どろぼうホッツェンプロッツ』の表紙
    大どろぼうホッツェンプロッツ

    原作1962年、日本語版1966年。コーヒーひきをとりもどす作戦

    小2〜小5長編
    あらすじを読む →
  2. 2

    大どろぼうホッツェンプロッツふたたびあらわる

    原作1969年、日本語版1970年。脱走したホッツェンプロッツの仕返し

  3. 3

    大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる

    原作1973年、日本語版1975年。3部作の完結編

当サイトで紹介している巻は、タイトルからあらすじ・対象の目安のページに移れます。ほかの巻も紹介してほしいときは本のリクエストへ。

読み終えたら、次の1冊

  • 長くつ下のピッピ(シリーズ)

    大人の決まりにとらわれず、知恵と力で大人をへとへとにさせる話が痛快だった子に。世界一つよい女の子ピッピの毎日を1章ずつ描く3部作です。1冊240ページほどと少し長くなりますが、1章ごとに話が区切れるので読みやすいです。

  • ルドルフとイッパイアッテナ(シリーズ)

    小さな主人公が知恵をしぼって、こわそうな相手と渡り合う話が好きな子に。迷子の黒ねこルドルフが、大きなボスねこから字や生きる知恵を学んでいきます。270ページほどで、ホッツェンプロッツより会話が多く、小学3〜5年生のひとり読みにちょうどよい長さです。

  • 『二分間の冒険』の表紙
    二分間の冒険

    魔法使いや竜が出てくる冒険と、仲間と力を合わせて敵を出しぬく展開が好きな子に。6年生の悟が黒ネコに連れられたふしぎな世界で、子どもたちと竜に立ち向かいます。260ページの長編で、高学年に向けた次の一歩になります。

よくある質問

Q. 何年生から読めますか?
1冊目は184ページで、短い章に区切られ、トリップの挿絵がたくさん入っています。読み聞かせなら小学1年生ごろから、1日1〜2章ずつ進めると2〜3週間で読み終えられます。ひとり読みは小学2〜4年生が目安です。言葉のとりちがえや変装の笑いが多いので、声に出して読むといっそう楽しめます。
Q. どの巻から読めばいいですか?
1冊目の『大どろぼうホッツェンプロッツ』から順番に読んでください。2冊目は1冊目の結末、3冊目は2冊目の結末を受けて始まり、ホッツェンプロッツとカスパールたちの関係も3冊を通して変わっていきます。3冊とも同じ偕成社の中村浩三訳なので、人物の呼び名も変わらず続けて読めます。
Q. どろぼうや魔法使いが出てきますが、こわくないですか?
ホッツェンプロッツは七本のナイフと胡椒ピストルを持ち、大魔法使いツワッケルマンにカスパールがつかまって働かされる場面もあるので、少しどきどきはします。ただ、悪者たちはどこか間がぬけていて、カスパールとゼッペルが知恵で切りぬけるたびに笑いが起きます。こわい本が苦手な子でも楽しめることが多い作品です。
Q. 全部で何巻ありますか?
日本語版は偕成社の3冊で完結しています。ドイツでは2018年、作者の遺した原稿をもとにした『Der Räuber Hotzenplotz und die Mondrakete』が出ましたが、3部作の続きではなく、1冊目と2冊目のあいだにあたる別のお話です。ほかに、物語を選びながら進む『ぼうけんゲームブック』もあります。

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