英語のシリーズ
Wings of Fire
ウイングス・オブ・ファイア(平凡社)
既刊16巻(2026年10月時点)(刊行中) 第1〜3部の15巻と、2026年3月に出た第4部の1冊目 The Hybrid Prince の計16巻。外伝の長編 Legends、短編集 Winglets、グラフィックノベル版は数に入れていません。日本語版(平凡社)は2026年10月時点で第1部の5巻まで。
文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/17
Wings of Fire は、トゥイ・T・サザーランドによるドラゴンのファンタジーです。登場するのは人間ではなく、海に住むシーウイング、砂漠のサンドウイング、熱帯雨林のレインウイングなど、さまざまな種族のドラゴンたち。第1巻では、王位をめぐる長い戦争をおわらせる「予言のドラゴン」として、山の地下で育てられた5頭の子どもドラゴンが、外の世界へ飛び出していきます。
このシリーズの大きな特徴は、巻ごとに物語の中心になるドラゴンが交代することです。第1部では、泥の翼のクレイ、海の翼のツナミ、雨の翼のグローリーと、5頭の仲間が1巻ずつ主役をつとめます。同じできごとでも、主役が変わると見え方が変わり、前の巻では脇役だったドラゴンの悩みや家族の事情が見えてきます。自分は予言にふさわしいのか、生まれた種族と自分らしさのどちらを大切にするのか。ドラゴンたちが抱える迷いは、読む子自身の迷いにも重なります。
英語は三人称で、会話が多くユーモアもあり、長さのわりに読みやすい文章です。英検2級程度が目安ですが、種族名やドラゴンの名前が多いので、巻頭の地図や種族の紹介ページを見ながら読むと迷いません。戦いの場面や、登場人物が命を落とす場面もあり、王位争いや戦争のむごさも描かれます。
日本語版は平凡社から田内志文さんの訳で刊行が進んでおり、第1部の5巻が出ています。原書にはグラフィックノベル版もあるので、英語の長編がまだ重い子は、絵の多い版から入る方法もあります。
読む順番のコツ
本編は5巻ずつの「部」(arc)に分かれ、巻をまたいで物語が続くので、第1巻 The Dragonet Prophecy から刊行順に読んでください。第1部(1〜5巻)は予言の5頭の物語、第2部(6〜10巻)はその5頭が開いた学校ジェイド・マウンテン学院に集まる次の世代の物語、第3部(11〜15巻)はまだ知られていなかった別の大陸の物語です。第2部以降は第1部の登場人物や結末を知っている前提で進むので、とばさずに読むのがおすすめです。日本語版(平凡社)と行き来しながら読む方法もあります。
こんな子に
小学校高学年〜中学生向け。英語は英検2級程度が目安です。ドラゴンや動物が好きな子、仲間との友情の物語が好きな子、長いシリーズにどっぷりつかりたい子に。
読む順番
刊行順。本編は2026年時点で16巻(第1〜3部の15巻と、第4部の1冊目)が出ていて、まだ続いています。このほかに外伝の長編(Legends)、短編集(Winglets)、本編のグラフィックノベル版があります。
- 1

- 2
The Lost Heir
2013年。語り手はツナミ。日本語版『帰ってきた王女 海の翼のツナミ』
- 3
The Hidden Kingdom
2013年。語り手はグローリー。日本語版『かくされた王国 雨の翼のグローリー』
- 4
The Dark Secret
2013年。語り手はスターフライト。日本語版『闇の救世主 夜の翼のスターフライト』
- 5
The Brightest Night
2014年。語り手はサニー。第1部の完結巻。日本語版『かがやく炎の翼 砂の翼のサニー』
- 6
Moon Rising
2014年。第2部の1冊目、語り手はムーンウォッチャー
- 7
Winter Turning
2015年。語り手はウインター
- 8
Escaping Peril
2015年。語り手はペリル
- 9
Talons of Power
2016年。語り手はタートル
- 10
Darkness of Dragons
2017年。語り手はキブリ。第2部の完結巻
- 11
The Lost Continent
2018年。第3部の1冊目、語り手はブルー
- 12
The Hive Queen
2018年。語り手はクリケット
- 13
The Poison Jungle
2019年。語り手はサンデュー
- 14
The Dangerous Gift
2021年。語り手はスノーフォール女王
- 15
The Flames of Hope
2022年。語り手はルナ。第3部の完結巻
- 16
The Hybrid Prince
2026年。第4部の1冊目
当サイトで紹介している巻は、タイトルからあらすじ・対象の目安のページに移れます。ほかの巻も紹介してほしいときは本のリクエストへ。
読み終えたら、次の1冊
- Percy Jackson and the Olympians(シリーズ)
予言に導かれて仲間と旅をする物語が好きだった子に。ギリシャ神話の怪物が次々に登場する冒険で、1冊はWings of Fireより少し厚く、くだけた一人称の英語にスラングやジョークが多いので、英語の幅を広げる一歩になります。
- Keeper of the Lost Cities(シリーズ)
長いシリーズにどっぷりつかり、仲間どうしの友情や秘密を追うのが好きな子に。エルフの世界を舞台にしたファンタジーで、1冊が500〜900ページ近くと Wings of Fire の倍ほどの厚さがあり、長編を読みとおす力をのばせます。
The Hobbitドラゴンが好きな子に、竜スマウグの宝をめざす旅を描いたファンタジーの古典を。語りは古風なイギリス英語で語彙もむずかしくなるので、中学生以上で、英語の長編を何冊か読みきってから挑戦するのがおすすめです。
よくある質問
- Q. 英語はどれくらい?何年英語を学んだ子向け?
- 1冊は300ページ前後で、三人称の文章に会話が多く、文も短めです。英検2級程度が目安で、英語の章のある本(Magic Tree House など)を卒業して、厚めの本に進みたい小学校高学年〜中学生に向きます。ドラゴンや種族の名前が多いので、巻頭の地図や紹介ページを見ながら読みましょう。
- Q. 日本語版(邦訳)はありますか?
- 平凡社から『ウイングス・オブ・ファイア』として、田内志文さんの訳で刊行が続いています。2026年10月時点で、第1巻『運命のドラゴン 泥の翼のクレイ』から第5巻『かがやく炎の翼 砂の翼のサニー』まで、第1部の5冊が出ています。第2部以降は原書で読むことになります。
- Q. どの巻から読めばいい?途中からでも?
- 第1巻 The Dragonet Prophecy から順番に読んでください。巻ごとに語り手のドラゴンが変わりますが、物語は5巻ずつの部で一続きです。第2部は第1部の結末を知っている前提で始まるので、途中の巻から読むと人物関係がわかりにくくなります。
- Q. こわい場面や悲しい場面はありますか?
- 王位をめぐる戦争が背景にあり、ドラゴンどうしの戦いや、登場人物が命を落とす場面、捕らわれて闘技場で戦わされる場面などもあります。描写はくどくありませんが、第1巻から重い場面が出てくるので、低学年の子に渡すなら大人が先に1冊読んでみると安心です。
- Q. グラフィックノベル版から読んでもいい?
- 英語の長編がまだ重い子には、まんが形式のグラフィックノベル版から入るのもよい方法です。本編と同じ物語を絵で追えるので、ドラゴンの見た目や種族のちがいがつかみやすく、その後で小説版を読むと英語の文章でも場面が思いうかびます。