文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/03
どんなお話?(ネタバレなし)
なやみや願いごとをかかえた人だけが、ふと迷いこむ路地のおく。そこに、ふしぎな駄菓子屋「銭天堂」があります。店主は、真っ白な髪に古銭もようの着物をまとった、大柄な女主人・紅子。
店にならぶのは、見たこともない名前のお菓子ばかり。どれも、その人の願いをかなえてくれるふしぎな力を持っています。代金は、その人だけが持っている「その日のお宝」の硬貨。
でも、お菓子には必ず、守らなければいけない注意書きがついていて……。願いがかなったお客たちを待っているのは、しあわせか、それとも? 6つのお話が入った、1話ごとに読める連作短編集です。
こんな子におすすめ
長い物語はまだしんどいけれど、ちょっとこわくてふしぎな話は大好き、という中学年の子に。1話ずつ区切りがあるので、朝読書や寝る前の短い時間にも向いています。お店のお菓子の名前を考えるのが好きな子、ずるをした人がどうなるのか気になってしまう子は、ページをめくる手が止まらないはずです。
読みどころ
- お話のタイトルがそのまま、お客が手にするお菓子の名前になっています。目次をながめて、どんな願いがかなうお菓子なのか想像するだけでも楽しめます。
- お菓子には必ず注意書きがついていて、それをきちんと読むかどうかがお客の運命を分けます。同じ店、同じ女主人なのに、話ごとに結末の明暗が大きく変わるのが見どころです。
- 一話ごとに主人公が変わり、年齢も悩みもさまざま。自分に近い子の話もあれば、大人の身勝手さを描く話もあって、一冊のなかで違う人生をのぞき見られます。
ここから先は物語の結末に触れています。読み終わった人や、読み聞かせの前に内容を確かめたい保護者の方向けです。
この巻には6つのお話が入っています。最初の「型ぬき人魚グミ」では、水がこわくて泳げない女の子・真由美が、人魚のように泳げるようになるグミを買います。願いどおりプールですいすい泳げたものの、説明にあった手順(塩水を飲むこと)をおこたったため、体にうろこが広がり、あやうく本物の人魚になりかけます。ぎりぎりで元にもどった真由美は、水へのこわさだけはすっかりなくなっていました。
「猛獣ビスケット」では、妹の恵美をこわがらせてばかりいる兄の信也が、妹にだけお菓子を売った紅子への腹いせに、ビスケットを盗んで説明も読まずに食べてしまいます。すると、箱から出すと本物の猛獣のように動きだすビスケットにおそわれるはめになり、信也はこわい思いをすることになります。
「ホーンテッドアイス」は、ホラー好きの美紀が買ったアイス。半分残しておくと、エアコンのないアパートがひんやりしたお化け屋敷になります。「釣り鯛焼き」では、お父さんに釣りの約束を取り消された8歳の慶司が、鯛焼きが釣れるふしぎな釣りざおを手に入れ、夢中になります。「カリスマボンボン」では、努力せずに有名になりたい美容師の北島が、人をひきつける力を手に入れますが、身勝手なふるまいのむくいを受けます。最後の「クッキングツリー」は、料理をしてくれないお母さんのもとで、いつもおなかをすかせていた兄弟・翔平と北斗の家に、おいしい料理の実がなる木がとどけられる話。木をきっかけに、親子の関係が変わっていきます。
注意書きを守ってよく考えて使った人はしあわせをつかみ、欲ばったりずるをしたりした人はしっぺ返しを受ける――それが銭天堂のお菓子なのです。
読んだあとに話したいこと
- 銭天堂に行けるとしたら、どんな願いをかなえるお菓子がほしい?
- 注意書きをちゃんと読まなかったお客は、どうして読まなかったんだと思う?
- 6つのお話のなかで、いちばんこわかった話と、いちばんよかった話はどれ?
おうちの方へ
1話20〜25ページほどの短編なので、読書が苦手な子でも1話ずつ読み切れます。ひとり読みは小学3年生ごろから。お客がこわい目にあう話もあり、ぞくっとする場面があるので、こわがりな子には最初は一緒に読むのがおすすめ。シリーズは20巻以上あり、アニメ化・映画化もされています。
次に読むなら
シリーズは巻数が多く、どの巻も一話完結なので、気に入った子はそのまま次々に読み進められます。もう少しやさしい本からつなぐなら『かいけつゾロリ』シリーズ。ふしぎなお菓子と、欲ばりな子がしっぺ返しを受ける展開という点では『チョコレート工場の秘密』が海外の先輩格にあたります。ふしぎな町に迷いこむ一続きの長い物語へ進むなら『霧のむこうのふしぎな町』がおすすめです。
読んだ人の感想
読みこみ中…
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あらすじなどの文章は AI(Claude)が書いたもので、登場人物や出来事、結末などが実際の本と一部異なる可能性があります。対象の目安・ボリュームもブックリンカー編集部による目安です。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。書誌情報は openBD・国立国会図書館サーチ・Open Library・版元ドットコムを参照しています。





