英語のシリーズ
The Hunger Games
ハンガー・ゲーム
全3巻(完結) 本編3巻で完結。あとから書かれた前日譚の The Ballad of Songbirds and Snakes(2020年)と Sunrise on the Reaping(2025年)の2作は数に入れていません
文:ブックリンカー編集部 / 更新日:2026/10/17
The Hunger Games は、アメリカの作家スーザン・コリンズによるディストピア小説の三部作です。舞台は、かつての北アメリカにできた独裁国家パネム。首都キャピトルは、支配する12の地区から毎年少年少女を1人ずつくじで選び、最後の1人になるまで戦わせる「ハンガー・ゲーム」をテレビ中継しています。第12地区に暮らす16歳のカットニスは、くじで選ばれた妹の身代わりとして、自らゲームに名乗りを上げます。
第1巻はゲームでの生き残りをかけた戦いが中心ですが、巻が進むと、カットニスの行動が各地区の人びとの心を動かし、物語は国全体をゆるがす反乱の話へと広がっていきます。生き延びることだけを考えていた少女が、自分の意思とは別に「象徴」としてまつり上げられていく苦しさも、このシリーズの読みどころです。
英語はカットニスの一人称・現在形で語られ、短い文が多く、緊張感のある場面がつづくので先へ先へと読み進めたくなります。語彙はむずかしすぎず、英検2級程度が目安ですが、1冊が10万語前後と長めです。子ども同士が命を奪い合う設定で、暴力や死の場面がくり返し描かれ、最終巻では戦争の悲惨さも正面から書かれます。年齢や感じ方に合わせて、大人が中身を知ったうえで手渡したい作品です。
日本語版は KADOKAWA から河井直子さんの訳で出ており、文庫は各巻上下2冊に分かれています。映画は本編が2012〜2015年に公開され、前日譚の映画化も続いています。メディアや権力、戦争について考えるきっかけにもなるので、読み終えたら家族で話し合ってみるのもよいでしょう。
読む順番のコツ
本編の3巻は一つの物語なので、The Hunger Games → Catching Fire → Mockingjay の順に読んでください。前日譚が2作あり、The Ballad of Songbirds and Snakes(2020年)は本編の64年前、のちの独裁者スノーの若いころを、Sunrise on the Reaping(2025年)は本編の24年前、カットニスの指導役ヘイミッチが出場した第50回のゲームを描きます。どちらも本編の人物や設定を知っていると楽しめる作りなので、本編を読み終えてから刊行順に読むのがおすすめです。英語は英検2級程度が目安で、日本語版(KADOKAWA)と行き来しながら読む方法もあります。
こんな子に
スリルのある長編を英語で読みきりたい中学生以上に。暴力や死の描写が多いので、小学生には大人が中身を確かめてから。ディストピアものや、社会のしくみを考える物語が好きな子に向いています。
読む順番
刊行順。本編は全3巻で完結し、4冊目以降は本編のあとに書かれた前日譚です。物語の中の時代順では The Ballad of Songbirds and Snakes → Sunrise on the Reaping → 本編3巻になりますが、はじめて読むなら刊行順をおすすめします。
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- 3

- 4
The Ballad of Songbirds and Snakes
2020年。前日譚(本編の64年前)。日本語版『ハンガー・ゲーム0 少女は鳥のように歌い、ヘビとともに戦う』
- 5
Sunrise on the Reaping
2025年。前日譚(本編の24年前)。若いヘイミッチが主人公
当サイトで紹介している巻は、タイトルからあらすじ・対象の目安のページに移れます。ほかの巻も紹介してほしいときは本のリクエストへ。
読み終えたら、次の1冊
Animal FarmMockingjay で描かれた、権力やプロパガンダのこわさが心に残った子に。動物たちが人間を追い出して作った農場が、少しずつ独裁へ変わっていく寓話です。約3万語と短いものの、皮肉を読みとる力がいるので、高校生向けの次の一冊です。
Lord of the Flies極限状態で子どもたちがどう変わるのかに引きこまれた子に。無人島に取り残された少年たちが、自分たちで作った決まりを守れなくなっていきます。英検準1級〜1級と Hunger Games より語彙も描写も濃く、子ども同士の暴力もあるので高校生以上に。
The Book Thief戦争の中で生きる少女の物語に心を動かされた子に。ナチス時代のドイツで、本を盗むことで言葉と出会っていく少女リーゼルを、死神が語ります。約12万語とさらに長く、比喩の多い文体で英検準1級〜1級。原書を何冊も読んできた高校生の次の一歩に。
よくある質問
- Q. 何年生から読めますか?
- 中学生以上が目安です。子ども同士が命を奪い合う設定なので、映画で興味をもった小学生には、大人が先に中身を確かめてから手渡してください。3巻の中では1巻目がいちばん読みやすく、最終巻の Mockingjay は戦争の場面が中心で、爆撃で子どもが犠牲になる場面や主要人物の死が続く、いちばん重い巻です。
- Q. 原書の英語はどのくらいのレベルですか?
- 語彙は英検2級〜準1級程度で、1冊約10万語の長編です。カットニスの一人称・現在形で短い文がテンポよく続くので、長さのわりに読み進めやすいのが特徴です。英語の本を1冊読み切った経験のある中学3年生〜高校生に向きます。1巻目を日本語版と行き来しながら読み、慣れたら2巻目から原書だけで読む、という進め方もできます。
- Q. 日本語版はありますか?
- 本編3巻は KADOKAWA から河井直子訳で出ていて、『ハンガー・ゲーム』『ハンガー・ゲーム2 燃え広がる炎』『ハンガー・ゲーム3 マネシカケスの少女』という題です。文庫は各巻が上下2冊に分かれているので、続きを買うときは巻数と上下を確かめてください。前日譚 The Ballad of Songbirds and Snakes も『ハンガー・ゲーム0』として出ています。
- Q. 映画とはどうちがいますか?
- 本編の映画は、最終巻を2部に分けた全4作で、2012〜2015年に公開されました。本はカットニスの一人称なので、恐怖や迷い、周りの人への疑いなど、映画では見えにくい心の内側がくわしく書かれています。前日譚も2023年に The Ballad of Songbirds and Snakes が映画化され、Sunrise on the Reaping もアメリカで2026年11月20日の公開が予定されています(日本での公開日は未発表です)。